花王 強さの秘密
平林 千春 廣川 州伸
実業之日本社
ISBN4-408-10593-7

花王 強さの秘密―23期連続増益を続ける「最強DNA」を読み解く/平林 千春

¥1,575
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<目次>
第1章 花王 強さの秘密は「経営哲学」にある
第2章 花王 強さの秘密は「企業風土」にある
第3章 花王 強さの秘密は「商品開発」にある
第4章 花王 強さの秘密は「マーケティング」にある

日本人なら誰でもが知っている企業、花王。

どんな時代でも、存在感のある商品を出し続けています。


その花王の強さの源泉を解き明かしている本です。


最も心に残ったのは、徹底した「顧客視点」です。

どんな仕事でも、大切とされる顧客視点ですが、花王のそれは愚直に徹底しているように思います。

日用品を主力商品としている花王の顧客は消費者そのものです。

日用品は単価が低く、購入頻度が高いため、商品に満足しなければ、次々に類似商品に乗り換えます。


そんな消費者に常に選んでもらえる商品を作るためには、徹底して消費者のニーズとウォンツを捉える必要があります。


その一環が、自前で販売会社を持つ事。

通常なら、製造したら卸に売っておしまいですが、花王はそれをしなかった。

なぜなら、卸は消費者ではないので、反応がダイレクトに返ってこないからです。

製造業でありながら、販売もすることで消費者とのパイプを持つ事を選んだのです。


また、日本でいち早くお客様相談窓口を持った点も特筆すべきことでしょう。

消費者は、満足しなかったら無言で他社商品に変えます。

その中でクレームを言ってくれる人、気になる点を言ってくれる人は貴重な存在です。

消費者の意見を正面から受け止め、それを商品開発にきちんと反映する体制。

それを構築しているのが、花王の強みの一端です。


もちろん、こうした体制が有効に働くのは、強力な商品力があってのことです。

商品力を高めるためのしっかりとした基礎研究があり、それを生かす企画と開発力があることも必要です。

全ての仕事を徹底しているために、花王が常に強くいられるのです。


このことは企業でも個人でも同じです。

クオリティの高い仕事をするには、小さな簡単なことも徹底してやりぬくことです。

この本を読んで、自分の仕事の姿勢を見直すきっかけになりました。
ハンバーガーの教訓
原田泳幸
角川oneテーマ21
ISBN978-4-04-710129-6

ハンバーガーの教訓―消費者の欲求を考える意味 (角川oneテーマ21)/原田 泳幸

¥720
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<目次>
第一章 「現場」にしかないビジネスの実像
第二章 赤字脱却は原点の見直しから
第三章 顧客の一歩先を行く戦略とは
第四章 「個のビジネスマン」としての生き方
第五章 「個の力」と「組織力」

原田泳幸さんの著書の特徴は、論理的でありながら、わかりやすい文章だという点です。

どんな教えでも、その本質の問題点と解決法を端的に述べ、時に喩えを交えて説明することで、理解しやすいレベルにしてくれています。

そのため、経営論という難しそうな内容を、噛み砕いた文章で提示してくれています。


現在に日本マクドナルドの業績好調の要因として、原田泳幸さんのリーダーシップがあることは間違いないでしょう。

もちろん、社員ひとりひとりに実力があるのも疑いがありません。

ひとりの実力を一つのベクトルにまとめるリーダーシップがあるから、大きな力となっているはずです。


リーダーシップの根っこには経営論があり、一本筋が通っている考えがあります。

そんな、考えをまとめたのが本書です。


経営論というと、抽象的なもので、一般社員には縁が遠い印象があります。

しかし、原田泳幸さんの場合、本当に現場を良く見ていると思います。

「現場に行く」だけでなく、「現場の作業」を理解し、改善するアイデアを持ち、提案する。

そんな現場力をリーダーが持つ事が、強みになっていると感じます。


特に飲食業は、お店がお客様との最大の接点です。

お客様の行動を肌で感じるからこそ、お客様が喜んでくれるための方針が出せるのでしょう。

本書を読むと、日本マクドナルドの業績が良いのは、何も突拍子もないことをしているわけではないことが分かります。


飲食業のベースとなる、クオリティ•サービス•クレンリネスの向上を徹底しています。

その上で、お客様の一歩先を行く商品展開をすることが業績に繋がっています。

そのため、スピードを優先する社風を作っています。


こうしたマネジメントを徹底していることが、好業績を作っているのです。

小さなチームでも、このマネジメントの考え方は大切だと感じました。

すべての社会人に読んでもらいたい、良書だと思います。
15歳からのファイナンス理論入門
慎 泰俊
ダイヤモンド社
ISBN978-4-478-00825-6

15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?/慎 泰俊

¥1,500
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<目次>
1時間目 リスクとリターン
2時間目 リスク分散
3時間目 現在価値と将来価値
4時間目 国語
5時間目 社会

本書は「15歳からの」とタイトルにありますが、もちろん社会人が読んでも良い本です。

いや、むしろ社会人になりたての人のほうが、読む価値があると思います。


「ファイナンス理論」と聞くと、金融とか投資とかを連想しがちです。

しかし、その理論は広く一般的な考え方であり、一部の人だけが知っていればいい特殊な知識、ではありません。


むしろ、一般の人に知っておいてほしい、基礎的な知識です。


本書を読むと、理論は知らなくても、生きていれば知らず知らずのうちに身につけていることだと分かるはずです。

それを理論として整理しておくことに価値があると思います。


社会に出ると、常に良い事、得をすることばかりではありません。

必ずそうなる、ということばかりでもありません。

これは、リスクとリターンの考え方を知ると、対処しやすくなります。

また、リスク分散も社会人には大切なことです。


これらの知識を15歳でも分かるように説明したのが、本書です。

本書の最後のほうの目次は、国語とあります。

これは、有名な文学の一節をとりあげ、それをファイナンス理論で説いたものです。

この例でも分かるように、ファイナンス理論は身近な生活にあるものなのです。

社会人の入門書としても良い内容の本だと思います。
小さな会社が営業でNO.1になるランチェスター営業戦略
坂上仁志
明日香出版社
ISBN978-4-7569-1423-1

小さな会社が営業でNO.1になる ランチェスター営業戦略 (アスカビジネス)/坂上 仁志

¥1,575
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<目次>
第1章 [基礎編]ランチェスター戦略の基本
第2章 [実践編]NO1になるための営業戦略
第3章 [姿勢編]NO1になるために営業のやり方を見直す

ランチェスター戦略とは、戦争での勝ち負けの分析から導き出された法則と、そこから導かれた戦略のことです。


戦争では、兵力や装備力によって、どのように戦うと良いか、が明確にされています。


これを、企業活動の営業に当てはめたのが、ランチェスター営業戦略です。

戦闘と営業は、対比の関係にあてはめることが可能です。

兵力=営業の人数
装備力=商品力

と考えれば、あてはまることがわかります。


現代は多数の商品やサービスが生み出されています。

お客様も多くの商品やサービスを知っています。


そんな環境の中で勝ち抜くには、運や偶然は勝率が低すぎます。

やはり、戦いの法則を知り、戦略を練ることが必要です。


勝つためには、勝てる方法を知らないと勝てません。

人数も商品も少ない中小企業は、大企業と同じ戦略では勝てません。


大企業に勝つには、ゲリラ戦です。

つまり、小さなエリアで特徴のある製品やサービスを展開し、そこを占領するのです。


一カ所ができたら、近隣の場所をまた占領します。

さらにそれを増やしていくことで、すこしづつ広いエリアを奪うことができます。


そして、そのエリアでのシェアを約75%とできれば、圧倒的優位な地域ナンバーワンになり、戦いを有利に進められます。


このように、戦略は明快でシンプルです。


この戦略を実行する兵力と装備の整合性を考えれば良いのです。


この戦略は、営業だけでなく、社内での自分のポジション戦略にも活用できるでしょう。

また、小売業、飲食店でも応用できる部分があります。


戦略なくして、勝利なし。


これが戦いの基本です。
陳列技術入門
鈴木國朗
商業界
ISBN4-7855-0287-8

陳列技術入門/鈴木 國朗

¥1,260
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<目次>
第1章 購買心理を"科学"しよう!
第2章 買物動線を解明しよう!
第3章 お客様の視線はどう動く?!
第4章 商品はこうして配置しよう!
第5章 こんなにもある!陳列の手法
第6章 効率的な陳列作業のポイント

本書は小売業、とくにスーパーマーケットで役に立つ、陳列技術を説明した本です。

一口に陳列と言うと、簡単なように思えます。

しかし、効果的な陳列は難しいのです。


効果的に陳列するには、技術が必要です。

その技術の基は、お客様の行動を知ることです。


現代の陳列は、お客様の行動を科学し、分析することで生み出されています。


人間の行動は無意識に起こります。

買い物には「目的買い」と「衝動買い」があります。

「目的買い」のつもりで店の中を歩いていると、つい「衝動買い」してしまうことがよくあります。

それは、陳列の技術によるものであるはずです。


人間の動きには規則性があります。

無意識での動きの中にです。


統計手法を使い、店のなかをどのように歩くか、を調査すると、ある法則が見えてきます。

その法則から、効果的な陳列を考えるわけです。


店の通路の広さ、棚の配置、通路の形状が直線か、角か、によって歩く場所は変わっていきます。

棚に商品を配置する場合は、視線がどこに動くかを考えます。

棚の高さが同じでも、張り出し具合によって、視線の上下の動きは変わります。


これも調査し統計をとることで、効果的な場所が分かっています。


コンビニや大手スーパーの陳列を見ると、陳列技術がどこに使われているかを感じられます。


本書を読むと、お客様の行動をコントロールすることは可能だと分かります。

無意識をうまく利用すると、売る方の意図をお客様に伝えられ、購入につなげやすくなります。

この手法は、小売店の陳列だけでなく、チラシやメニューの効果的な配置にも応用できるはずです。


人間の行動を科学し、統計から効果的な販促につなげるという意味で、商売人すべてに知っておいて損はない本だと思います。