村田沙耶香先生の丸の内魔法少女ミラクリーナの感想です。

表紙のファンシーな感じに釣られて読んでみたら、思ってたのと違くて驚きました。辛い現実に妄想を混ぜ込むことで現実はファンシーとなる。納得です。一作目はタイトル通り、主人公は9歳の時から36歳まで魔法少女続けており、一度は魔法少女を引退しましたがすぐに魔法少女に戻りました。一緒に魔法少女をやっていた親友も途中引退したのですが、最後には復帰します。私も普段は学校から病院への招待状出されるレベルの不器用人間ですが、たまには自分がレインボーマンやプリキュアみたいなヒーローものの主人公だと妄想する癖をつけたいです。

2作目は初恋幻想をぶち壊して新しい関係を築こうとする話、これはドラマとかのショートでありそうでした。三作目は性別の話。性別は愛に関係ないし、体と関係なしに交わることもできるのです。四作目はなんとも言えない話。人間って、案外すぐに変わるものなんですねえ。

一作目は大人の魔法少女モノ、二作目はドラマでありそう、三作目は漫画の原作にありそう、四作目は世にも奇妙な物語にありそうでした。作者さんの引き出しの多さに驚きます。