
真保裕一
『灰色の北壁』★★★
山岳小説を検索していたら出てきたので借りて読んでみた。
ホント山しか興味ないわたし(笑)
今は日本百名山のことだけ念頭にある。
現在63座・・今年の目標まであと7座
--------(抜粋)
すべての謎は、あの山に 渾身の山岳ミステリー
新田次郎賞受賞作
世界のクライマーから「ホワイト・タワー」と呼ばれ、恐れられた山がある。死と背中合わせの北壁を、たった一人で制覇した天才クライマー。その偉業に疑問を投じる、一編のノンフィクションに封印された真実とは……。
表題作の他に「黒部の羆」「雪の慰霊碑」を収録
新田次郎文学賞を受賞した山岳ミステリー集
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この作品の中心は登頂は本物だったのかという疑惑から始まる。
ヒマラヤの山の北壁を単独で登ったとされる登山家について、本当に登頂したのかが大きな軸になっている。
確かに山って自己満足の世界になる。
何を持って登頂とするのか?登山家ともなるとそれが大事になってくる。
記録になるし、なんせ「単独世界初!」大ニュースである。
登ったかどうかもそうだけど、なぜ人はそこまで山に賭けるのか。
名誉か自己満足か。
収録作は 「黒部の羆」「灰色の北壁」「雪の慰霊碑」 の三編
「黒部の羆」
山の恐怖が人の心理を追い詰める話
この作品の核は、自然の脅威そのものより、極限状況でふくらむ疑念や緊張
三編の中でミステリ色が前面に出ている。
「灰色の北壁」
表題作
上記に記した通り、登頂の真実と登山者の執念を描いた作品
名誉、嫉妬、憧れ、疑惑まで含めた人間ドラマ
登山家たちのロマンが前面に出ている作品
「雪の慰霊碑」
遭難や喪失のあとに残る人の思いを描く話
ちょっと現実味かける感はあるけど、山での遭難死に対して残された人や関わった人が何を背負って生きるかが主題となっている。
山での一期一会を思い出す一作
三編の中ではいちばん感情が長く残りやすい話だった。
今後も山に関したノンフィクションもよいけど、小説も読んでゆきたい。