吉本隆明×吉本ばなな
無題(なのがよい)★★★


どうしても惹かれてしまっていつも気になってしまう本



父の記憶、娘の記憶。

ばなな「でも私もよく人から『何でそんなことで急に深刻になるの?』とか言われるから、そういうのが何かしら遺伝してるのかもしれない――遺伝っていうか家族の雰囲気から伝わってきてるのかもしれませんね」



隆明 「一生に一度ぐらいはねぇ、『あっ、この人だ』っていう人に必ず会うからね、会うと思うからそんなに焦ることも何もないよとかね、心配することもないよっていうのが僕の考え方で(笑)。」


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父は評論家、娘は小説家。

ばなな「結局人間が書くものは人間そのものにはかなわない――かなわないっていうか描写はできないと思うから。



隆明 「あのねえ、おれの感想はねえ、君の作品のひとつの特徴は、人間を書いているわけじゃなくてね、ひとつの“場”を書いていると思うのね」
ばなな「おおっ、ためになるからこの部分はぜひ保存していて下さい」



隆明 「じぶんで一番いい作品だと思うのは何?『アムリタ』?」
ばなな「いや、それは絶っ対にないです。『アムリタ』はもう、はじめから書き直したい。思い入れで言ったら『N・P』が一番思い入れが深いかなぁ」


『哀しい予感』『新婚さん』『TUGUMI』

『白河夜船』



隆明 「あと君の作品の特徴として言えることは、たやすく登場人物を殺すことだね」
ばなな「最近はそんなことしない。最近は少ないと思う(笑)」



ばなな「やはり死そのものよりも心が癒されてゆく過程を描くことに興味があるんだと思う」



ばなな「音楽はみんなで聴くとかという楽しみもあるしいろんな形があるけど、映画とか小説は一対一のものだと思うから、より深く入っていきやすい」


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吉本家の子どもとして生まれて。

「書きたいものを書きたいバランスで書いて、それで読む人がいればいいやっていうか、うん、いまんとこそいういうとこに落ち着いてるなあ。なんかそうやってるうちにうっかりなんかすごいものが書けちゃうんじゃないかっていう期待だけをこう、じぶんの中に温め続けながら書いていくのが大事かなと」