もう一人の方 | RUNRUNRUN

もう一人の方

「ブーリン家の姉妹~TheOtherBoleynGirl~」

レディース・デイに観に行ってまいりました


イングランド国王ヘンリー8世の2番目の妻にして

エリザベス1世の生母、

そして英国国教会が出来る元になった女性

アン・ブーリンとその妹メアリーの物語です


メアリーは姉だとする本しか読んだこと無いんですが・・・

アンがフランスに行ってたのはヘンリーの妹の輿入れに

侍女として付いて行った為で、7歳から8年間だったはず・・・


まー細かいことは置いておくとして

コスチュームものが大好物な私には

大変満足のゆく映画でございました


肉感的なスカーレット・ヨハンソンと

知的でスレンダーなナタリー・ポートマン

キャスティングも良かったと思います


アンが祈祷所で祈っている場面があります

後から入って来たヘンリーが、参列椅子にすわり

じっとアンの背中を見つめている訳ですよ


アンはその視線を十分に意識しながら

うなじから横顔にかけての一番美しい「勝負顔」を

見せつけるのです


二人の間に会話は無いシーンなんですが

とても印象に残る場面でしたね~


衣装も素敵でしたが

アンが最後の時まで身に付けていた

Bのイニシャルに宝石のついたネックレス

あれはアン・ブーリンの肖像に描かれているものなんです

小道具まで気配っていてちょっと嬉しかったです


原題の「アザー・ブーリン・ガール」

映画を観る前はメアリーの事を言ってるのかと

思ってましたが、見終わってから考えるに

アンとメアリー、互いがアザー・ブーリン・ガールでした


アンを愛する人から見ればメアリーは「アンじゃない方の娘」であり

メアリーを愛する人にはアンは「メアリーじゃない方の娘」なのです

問題はその「愛する人」が同じ人だったら?という事です


あと、ヘンリー8世!エリック・バナ!!カッコイイです!

こりゃ、新婚のメアリーがコロッと行くのも

仕様があるまいという男伊達ぶりです~


実際のヘンリー8世、好色漢のイメージが強いですが

教養が高く、スポーツも得意な威風堂々たる人物です

私が持っている「英国王妃物語」という本に載っている

ヘンリー8世の肖像画を見ても、結構ハンサムなんですよ

そしてヘンリーが必死で残そうとした血筋ですが

結局はエリザベス1世でテューダー朝は絶えてしまいます


それにしても中世イングランド、スコットランド王家って

女性の名前が被りすぎ~

エリザベス、メアリー、マーガレットが何人もいるんだもの


ちなみに私の好きなイングランド王妃は

ヘンリー2世王妃、エレアノール・アキテーヌです

この女性、初めはフランス王妃だったのですが離婚、

後にイングランド王になる11歳年下のヘンリー(2世)と

再婚したという凄い女性です

さらに凄いのはこの再婚が、この時代にありがちな

本人不在の政略結婚ではなく自ら選択した再婚だということです

再婚後はすったもんだありましたが(映画『冬のライオン』参照)

概ね悔いのない人生だったんではないでしょうか??