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ベーシックインカムの祈り
井上真偽 著
集英社文庫
📘これは、予言ミステリーだ――。
SFとミステリー双方の強みを生かし、来るべき未来に備えるための知恵と勇気を与えてくれる一冊(大森望 氏 賞賛)
AI、遺伝子改良人間、VR、人間強化、ベーシックインカム……
『探偵が早すぎる』の著者が描く、近未来の現実がここにある。
📘新技術が生んだ近未来のミステリー
AI(人工知能):artificial intelligenceの略。学習、推論、問題解決、記憶など人間の能力に近い機能を持ったコンピュータ情報処理システム。
VR(仮想現実):virtual realityの略。コンピューター等の電子機器制御により、人間の感覚器官に働きかけ、人工の仮想空間の中で疑似体験をさせること。
人間強化:ヒューマン・エンハンスメント。人工的な技術やゲノム編集を利用して、運動能力、知的能力、精神力を増強すること。
ベーシックインカム:すべての国民に必要最小限額の現金を無条件かつ定期的に支給する所得補償制度。……etc.
📘「ふくくんはなおとさんがきらい」。園児の書いた文章を読んだエレナ先生は、その真の意味を分析して……(「言葉の子ら」)。教授は私に問うた。なぜ、執筆している短編集のテーマに「ベーシックインカム」を選ばなかったのか、と。私は不審を抱いていたのだ。制度ではなく、教授に(表題作)。近未来に実現可能な技術を描きつつ、本格ミステリの醍醐味を存分に感じさせる全五編。
📘「探偵が早すぎる」の著者・井上真偽さんが書いた、SF&ミステリー短編集です
📘2022年10月に文庫化された、277ページのミステリー小説です
📘SFの成分が多目で、ついでに ミステリー って感じですが『嫌いじゃない』です
📘SFが好きな方、ミステリーが好きな方、井上真偽さんファンの方にはお勧めの作品です