遅まきながら宝塚記念回顧 | 競馬ブック CPU泣き笑い 

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 春のGⅠ戦線のラストに位置する古馬戦のドリームレースである宝塚記念を振り返りたいと思います。距離体系を考えてのレース配分となる前(大阪杯がGⅠとなる随分前)は天皇賞春の上位馬の再戦でデキ及び距離適性で順位が変わる。そのようなレースでした。しかし近年は前走が海外の馬も多く出てきます。そのレースも同じではなくいろんなレースに出ています。また国内レースを前回走った馬もそのレースは、天皇賞春、大阪杯、鳴尾記念、エプソムCと多岐です。そしてほとんどの馬が2,3ヶ月の休み明けとなります。このようにとても馬の状態を把握しにくい、比較しにくいレースとなっています。競馬ブック取材記者等はより有用な情報を皆様に届けるために努力してそれを記事にしていますが、それでもなかなか把握しにくいレースであると思います。このように所謂予想者泣かせのレースでもあります。

 さてこれより本題ですが、今回の舞台であるコース距離は阪神芝内2200㍍です。このコース距離は、あまり使用されていません。宝塚記念が行われた3回阪神開催でも、宝塚祈念当日の7レースでコース距離参考レースとなるものだけでした。したがって一開催で2レースのみです。まったくない開催もあります。このように出走各馬がなれているコース距離ではありません。これもレースを難解にしている原因かもわかりません。

 究極分析(ホットコーナー指数とゴールデン比率)の過去上位入線馬傾向はホットコーナー指数(4角位置取り)では4~6となっていました。4角ではやや前目に位置すること。

 ゴールデン比率(後半3F÷前半3F)としては良馬場で約0950前後です。この数値は前半はやや前目に位置すること、そして後半は抜群の上がりタイムを出す必要はないがしっかり伸びる。そのような馬が上位入線するとなっていました。重馬場ではゴールデン比率の構成要素である前半3Fタイムで良馬場より約0.5も速く走れた馬が上位入線する傾向にありました。これは時計のかかる重馬場ではより積極的に前へ前へと速力を上げて走らないと上位入線できないとなっていました。またゴールデン比率の構成要素である後半3Fは前半のタイム維持するぐらいがベストとなっていました。ゴールデン比率の数値としては約1.000と前後半3Fを同じようなタイムで走れた馬が上位入線できるとなっていました。

 そしてレース当日の馬場状態はJRA発表では良馬場でした。しかしその良馬場はパンパンの非常にタイムがでる馬場ではなく、ヤヤ渋かの残る良馬場といったものでした。そうなるとゴールデン比率過去上位入線馬傾向を使用するとすると、良馬場条件を7割、残り3割は重馬場条件を採用する。このような感じで考えればいい結果が出る。そのようなものでした。具体的にはいつもの良馬場のときよりより積極的に前に行ける馬。しかしあまり積極的すぎるのはよくない。なぜならば後半3Fは少なくとも前半3Fより0.5秒ぐらい速く走ることがベストと考えられました。ゴールデン比率の数値としては過去上位入線馬の良、重馬場の中間ぐらいの約0.970が理想と考えられました。

 そして実際のレースですが勝った馬は牝馬のリスグラシューでした。この馬の前半3Fは35.6秒でした。後半3Fは35.2秒でした。ゴールデン比率値が約0.988です。また2着馬は逃げたキセキで前後半3Fが35.535.8でゴールデン比率値が約1.017です。3着馬が終始4番手を進み、4角で3番手通過のスワーヴリチャードで前後半3Fが35.935.7でした。ゴールデン比率値で0.994でした。この結果からは事前に考えていた馬場状態よりはなんらかの原因で重馬場よりであったと考えられます。最終的には二番人気で5着したレイデオロが前後半3Fで36.136.0でした。この馬が勝つためには後半3Fを34.7未満のタイムで走らなければいけません。今回の馬場状態ではそれが無理だったのか。それともデキが落ちていたのか。敗因はいろいろと考えられますが、やはり前半前へ前への位置取りができなかったことが最大の敗因と思います。春のGⅠはこれで終了となりました。GⅠレースに関してはコンビニ新聞として特集号を出しています。その中で究極分析からの推奨馬記事を掲載しています。またよかったら秋に買ってください。

 

 それでは皆さん  GOOD  LUCK(TY)