G1に限らず最近の競馬は出走馬中の能力差は僅かなように思います。なのでちょっとした有利、不利。向き、不向き。等で着順が大きく変わります。中には明らかに能力差があっての結果と思われるものもありますが、多くは展開、馬の体調等の数値化するのが、不可能に思われる要素で着順が変る傾向にあります。それを的確に分析する能力がある人が+αの力を持っている人となります。もちろん基本的な能力比較はそれ以前に正確にすることは必要です。その体調と比例することが多々あると思われる数値データとして馬体重があります。
G1レースでは調教後の馬体重が日曜開催のとき、金曜日には発表されます。我社当日版では土曜作成の日曜版に掲載しています。今回のような牝馬レースの時は特にこのデータと当日の馬体重を注意深く見る必要があります。概ね15K以上の変動(大概当日が軽い)は輸送などで減ったと考えられます。その減り方が多いと体調に影響するのではと考えるべきです。もちろん調教後の馬体重計測でまだ太いとなり、その後減量したとも考えられます。その判断は難しいですが、概ね約15㎏以上の変動は?マークがつきます。
今回のVマイルではその候補馬はラキシス-14K、スマートレイアー-16K、ウリウリ-14K。この辺りが目につきます。前走時よりプラス体重で出たものは、よい減量と考え無視します。(本来はこれも一頭一頭考察する必要があります。)おそらくこの3頭は輸送で減ったものと思われます。(減りすぎ、入れ込み等があったと考えられる。)3頭とも中型クラスの馬体です。(450Kから470K)パドックではこの3頭は落ち着きがない、細く映るなど、調子の悪さを示すサインがでていました。このサインを見逃すとダメです。
さて本題のレース回顧ですが、勝ちタイムが1.32.3秒とこの日の馬場からするとまったく標準的なタイムです。(我社推定タイムは1.32.4秒)ただペースは前半スローでした。先週のNHKマイルもそうでしたが、今週はそれ以上に遅い前半のペースでした。逃げ切り勝ちのヴィルシーナの前半3Fタイム=レース前半3Fタイム=34.7秒でした。ヴィルシーナが行ったことにより、クロフネサプライズは控えて2番手追走となりました。また他の馬もその遅い前半をじっと耐えての進行となりました。中盤もさほどペースは上がらず進み、直線はほとんどの馬が脚に余力を溜めての勝負となりました。逃げ切り勝ちのヴィルシーナの上がり3Fが34.3秒で前半に比べて0.4秒速いものです。逃げた馬が前半3Fより後半3Fが速いとき。大体逃げ切り勝ちです。以下2分の一、アタマ、クビ、ハナと5着まで続きました。一番速い3F上がりタイムが33.0秒の馬でした。2番手が33.2秒など、これ以上ない上がりタイムで上がっています。それでも逃げたヴィルシーナには追いつかず。先週NHKマイル同様の逃げ切り勝ちとなりました。今週から仮柵ありのBコース(芝)となり、内目がよくなり、直線はなるべく内目を進もうとする馬が多く、接触、狭まる等の不利を受けた馬もいます。これは私の勝手な自論ですが、外目を回ると距離損になります。(セパレートコースのように同距離ではないので)したがって外目に行くほどある程度走りやすい(タイムが出易い)馬場が理想です。そうしないと人間200㍍競走のようにセパレートコースでないと不公平です。この辺りもちょっとした有利、不利の要素です。結果からみて逃げが正解であったといえます。これを事前に読めないところが、まだまだアマチャンです。(自戒)これを事前に読み、尚且つその馬がヴィルシーナであると断言できなければ、正解予想とはなりません。終わってみても真に難解なレースでした。
それでは皆さん GOOD LUCK(TY)