唐土新市郎 扶桑社 952円

社長というものに限らず、トップとは孤独なものである。それゆえ独善的な考えに陥ってしまう危険性を孕んでいる。その危険性を、楽しい物語仕立てで書き上げているのが本書である。自分の能力を過信し、自分で仕事を抱え込みすぎてしまう。その結果、社長が本来やるべき、社長にしか出来ない仕事ともいえる中長期的視野で物事を進めていくことが出来なくなってくる。自分が陥っている悪循環に気がつかず、社員の能力の無さを嘆く・・・。そんなトップは意外に少なくないのではないか。平易な文面で、120ページ強のコンパクトな量に収められており、さっと読むには悪くない本かも知れない。不遇な社長、しかしながらその原因は自身にあるのでは、と心あたりのある方にはお勧めである。 ★★★☆☆

芝孝史 大和出版 1500円

人は外見では分からない、という時代から、能力のある人間は外見「も」良い、という時代へなりつつある。これが本書の主題である。優れた人材ほど、その魅力は外見にも表れる。実力に裏づけされた自信が醸し出す雰囲気、度量が分かるような話の聞き方や小さなしぐさ・・・。それらを細かく説明している。そのため、外見がよく見えるテクニック集のようになってしまっている感も否めないのが残念である。 ★☆☆☆☆

中桐哲貴 明日香出版社 1400円

サラリーマン向けの投資入門書。「社員」として、そしてその一方で投資することによる「株主」として、資産形成していくことを本書では「ハイブリット」社員と呼んでいる。タイトルは混同させがちな表現であるが、自社株を持つのではなく、株式投資をしながら働く、ということである。本書はすべてにおいて、平易な喩えを用いて、初心者に分かりやすく説明することを主眼において書かれているため、それが逆に誤解を生じる部分もあるかもしれないが、資産形成を始めるにあたり、取り掛かりやすい本となっている。あくまでも入門書である。 ★★☆☆☆

竹川美奈子 ダイヤモンド社 1500円

投資信託ブームの中、そこには落とし穴が数多く潜んでいる。販売手数料、信託報酬等々、投資信託にまつわるコストを解き明かし、数ある投資信託の中から良質なものを見抜くポイントが分かりやすく解説されている。営業マンが薦めるファンド、あるいは派手に広告を打っているファンドなどは、販売者が儲かる仕組が隠されている、と疑うべし。分かりやすい文章により、投資用語が一切分からない人にも、理解できるように書かれている。ファンドに投資する前にこの本に対し「1時間&1500円」を投資することは決して無駄にはならないであろう。 ★★★☆☆

箱田忠昭 日本実業出版社 1300円

報告・連絡・相談、とは複数人数で仕事を進める上で必要な基礎的ビジネススキルである。しかしながら、報連相がうまく出来ず、仕事上で「損」をしている人は予想以上に多い。本書は初歩的な説明と具体的な例を交えながら、ビジネススキルの低い若手サラリーマンに向けてやさしく書かれている。「このようにあるべき」という良い事例だけでなく、その反対に失敗事例も書かれており、多くの人が陥っているコミュニケーションの失敗に気がつかせてくれる。易しく書かれているだけに、新たに得られるものを本書に期待するべきではなく、読むのであれば、あくまでも再確認程度の意味合いで読むべきであろう。 ☆☆☆☆☆