藍色書斎空間 -3ページ目

藍色書斎空間

ジャズ、文学、その他の事柄を徒然に書き綴ってゆこうと思う

ビル・エヴァンスと呼ばれるピアニストの一人に、デニー・ザイトリンがいる。小生、ザイトリンを知って最早30年になろうとしているが、毎日聞くべき内容のピアニストとは思えぬが、だからといって彼のピアノが優れていないわけではない。硬いピアノゆえ、興味深い演奏内容とはいえ、繰り返し聞くにはいささか疲れてしまうという個人的な事情によるものである。ベストはやはり「トライデント」でのライブであろうか。

チャーリー・ヘイデンの芯のあるベースが素晴らしく、硬質なるデニー・ザイトリンのピアノを支える頼もしさがある。さきほど聞き終えて、素晴らしき感慨にふけっているところではあるが、次に聞くのは一体何時になることやら。







ビリー・ホリデイを知ったのは、かなり以前のことであれはたしか昭和40年代の初頭だったと思う。新宿のジャズ喫茶(店名忘却、今はない)で夜に不意に流れ出した奇妙な歌声が小生の心をひっかいた。

歌い手はビリー・ホリデーだという。名前は存じていたが聞くのは初めてで、勿論相当の衝撃を感じた。以来我が書斎には20枚前後のビリーのLPが収納されている。晩年の歌唱も捨てがたいが、やはり代表的名盤である「奇妙な果実」が最も好むところである。


ビリー・ホリデイ/奇妙な果実

ビリー・ホリデイ/奇妙な果実
価格:1,800円(税込、送料別)






ビル・エヴァンスにまつわる書籍が数多くでているが、このピアニストが評価されはじめたのは1990年代前後からだったような気がする。70年代や80年代におけるエヴァンスの評価は今ほどのものではなかった気がするので、おそらくは死後有名になっていったタイプのジャズマンなのだろう。
しかし、エヴァンスが決して過大評価されているといいたいわけではなく、小生の考えはむしろ逆で、過去のほうが過小評価されていたのではないかと感じている次第。
ようやく、彼の正当な評価を時代がくだしはじめていると思いたい。
もっともエヴァンスの名盤は「ワルツ・フォ・デビー」だけではないことも付け加えておきたい。
初期のマイルス楽団におけるピアノプレイ、晩年の激しさを秘めたプレイももっと評価されてしかるべきだと思う。