『日本の戦争はいかに始まったか』

─連続講義日清日露から対米戦まで


波多野澄雄

黒沢文貴

小原淳

井上寿一

戸部良一

森山優

赤木完爾

山田朗


新潮社 2023525


「日清・日露戦争から第一次大戦、満州・支那事変を経て、先の戦争に至るまで、当事者たちはどんな決断を下したのか、それぞれの開戦過程を各分野の第一人者が語る」


現代文化會議主催で開催された

「開戦八十周年に問う─日清戦争から大東亜戦争まで─」の講義録に基づく一冊。



「歴史を分析するときに最も必要なことは、歴史に登場する人物は現代人と同じく明日何が起こるか分からない、今も昔も一寸先は闇という状況で行動しているということを、我々は同じ地平で考えることです。」


「何が課題になるのかというと、当事者が当時の状況で何を知り得たのか。そして、どのように判断したのかです。」

-p. 153


「日本人は、果たして『先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていく』ということを誠実に実行してきたでしょうか。」

-p. 253


「戦後日本の『平和主義』は、まずは『無条件降伏』を起点として『平和憲法』によって日本は新しく生まれかわって再出発したのだ、という考え方と見ることができますが、それが広く定着した。言い方を変えれば、『戦前の日本』と『戦後の日本』とは断絶したものと捉える歴史観が、戦争をいかに伝えるか、あるいは何のための戦いだったのか、それを検証して次世代に伝えるという作業を妨げてきたと思います。」

-p. 278



大東亜戦争開戦80年を節目として、5つの主要戦争が起きた背景や原因、特徴などを多角的に考察するための講義の内容をまとめた一冊、文体はほぼ口語なのだが、内容が(私には)難しいところがあって、なかなか読み進むことができなかった。



戦争についてに限らず、歴史的知識が足りていないことを痛感、しっかり知識を増やしてから改めて向き合いたい一冊。


上手く表現できないのだが、本を読んでい「難しい」「よくわからない」と感じるところが続くと、思わずどこかに「わかりやすい」答えや結論がないか探してしまう、そして一旦見付けたと思ったらそれに飛びついてしまいたくなる自分を反省。きっとこのような心理、思考の癖が、為政者やマスコミの情報操作に踊らされる要因になるのではないだろうか。個人が情報を手に入れやすい時代になったからこそ、気をつけたいと