松村進吉・深澤夜「「超」怖い話 辛」 | 読書日記PNU屋

松村進吉・深澤夜「「超」怖い話 辛」


 ベテランの筆にのせられて、日常から異界へシームレスにスリップダウンさせられる一冊。
 後半はミステリー風味が濃く、人物の心情に寄り添う筆致がエモかった。

 私的お気に入りを下記に。

娘の友達 そんな景色が見え続ける日常とはいかばかりか、驚嘆する内容だ。

針金 元・中のヒトだったのだろうか…おぞましい。

つまみ子 じっとりと、肌に絡みつく怖さ。

夜釣り 嫌にふわふわとした感覚が新鮮。

見えない 案内されてゆくにつれ、緊迫感が。ちらちらと覗く、禍々しき異界が恐ろしい。