平山夢明ほか「瞬殺怪談 業」
瞬殺怪談 業 (竹書房文庫)
posted with amazlet at 19.06.30
最短一行、最長でも2ページで終わる怪談のマシンガン150話超え。
タイトルは「業」、シリーズ早くも5冊目である。
当初は再録大半だったものが、ここ最近はオール書き下ろしとなり、作家には厳しく読者には嬉しいシリーズとなった。
百物語より多い話数を一気読みするもよし、少しずつスキマ時間に読み進めるもよし。
印象的だった話を下記に。
おいでよ/おどろおどろしい声だったら、たぶん想定内で怖くないのだ。楽しそうで、いかにもフレンドリーだからこそ恐ろしいのだ。
宿/過不足なくかゆいところに手が届くというのか、脳みそを心地よく搔いてくれるかのような、綺麗にまとまった話が素晴らしい。
覚えている風景/思い出さないことは、たぶん幸福なのだろう。
スナカケババ/呪いを投げているのだろうか…?
古井戸/神々しくも禍々しく、もったいない(?)
橋の上から/子供たちの口調がヒヤリと怖い。
溢れ髪/人体から抜け落ちた髪の毛は、どうしてこんなにおぞましいのか…。
上半分/ビジュアルがショッキング!
訳あり人間/心霊と狂気の境目でねじれていく心…。
ヤシの木/それが当然であることが恐ろしい。
頭突き/そうと気づく瞬間に、ゾッ。
注意事項/書かれていないところこそが怖いという、新しさ。
初盆/たまに聞く話ではあるが、恐ろしさと悲しさが半端ない。
ゆきの手痕/怪異との距離感が、グッと縮まる瞬間がサブイボ!
ブラックライト/時間経過が恐ろしい。
乗り遅れ/おかしみと悲しみ。
不肖わたくしも執筆しておりますので、詳しくはこちらを↓