宮部みゆき「ソロモンの偽証 第Ⅱ部 決意」 | 読書日記PNU屋

宮部みゆき「ソロモンの偽証 第Ⅱ部 決意」

ソロモンの偽証 第II部 決意ソロモンの偽証 第II部 決意
宮部 みゆき

新潮社 2012-09-20


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 柏木の死は、事故か殺人か。正義感の強い、刑事の娘・藤野の提案により、クラスメートたちは弁護側と検察側、また陪審に分かれて学校内裁判を起こすことにする。

 手違いでⅠを飛ばしてⅡから読む羽目になってしまったのだが、それでもクラスの人間模様を楽しめた。
 とくに、弁護側の神原と野田のキャラが非常にいい。
 巧いのが、まあ神原や藤野みたいなスーパーな子は別にして、脇キャラたちにリアリティがあるってところ。学校で集団生活をしたことのある読者なら、ああ、こういう子いたっけな~と懐かしく誰かの顔をキャラの向こうに思い浮かべるのではないだろうか。

 続刊で明らかになるであろう真相が楽しみだ。でもその前に予約してあるⅠが先に届くといいのだけど。

p.s.その1。amazonレビューにて[今時こんな純真な中学生などいない]とか言われていたけど、これ、不良のスカートは長いしケータイはないしポケベルだし、どう見ても昭和50年代っていうか、昔の話ですやん。

p.s.その2。つい神原=カヲル、野田=シンジのイメージで読んでしまったわ。別に腐のつもりはないんだが、ついつい…この二人で薄い本が出そう。