竜騎士07「怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る」 | 読書日記PNU屋

竜騎士07「怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る」

怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る (星海社FICTIONS)怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る (星海社FICTIONS)
竜騎士07 ともひ

講談社 2012-03-16


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 挿画:ともひ

 中三の知宏は、退屈を紛らわすため悪友たちと三人で話し合い、架空の呪いを学校で流行らせることにする。しかし、呪いは三人の手を離れて加速していき、ついに重傷者が出てしまい…都市伝説ミステリー。

 雑誌ファウストに掲載された、著者のデビュー作であるとか。確かに呪いが拡散してくところなど、「ひぐらし」に似た、じんわりとした嫌な恐怖感がある。もう少し恐ろしいことがあるのかと思ったが、案外盛り上がらず、事態の収束が早かった印象。
 ただ、本書はあっさりとシンプルなミステリーとしても読め、ホラーとしてよりそちらの方が評価ポイントになるのではないか。
 
 証言を信じるなら、それでしかあり得ない明白な真実を、不気味なアトモスフィアでくるんでぼやかす手技が巧みだった。