椎名篤子「がれきの中の天使たち」 | 読書日記PNU屋

椎名篤子「がれきの中の天使たち」

がれきの中の天使たち 心に傷を負った子どもたちの明日がれきの中の天使たち 心に傷を負った子どもたちの明日
椎名 篤子

集英社 2012-01-26


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「凍りついた瞳」(*1)で知られる著者の、児童精神科医にスポットライトをあてるノンフィクション。

 3.11で自ら被災しながらも、子供たちの精神衛生を気遣う医師たちを追う丁寧な作品。
 何例かカウンセリングケースが掲載されている。この子たちが悲しみを乗り越えてくれるよう祈りたい。
 書名から東日本大震災を連想するが、本書の3分の1は阪神・淡路大震災に割かれている。


p.s.正式に児童精神科の講座を持つ医学部は、日本では浜医だけ…とあるが、そうなの? かつては慶大で小児精神科講座が小児科扱いで開かれ、医学部生は講義と小児精神科病棟での実習を受けていたものだが…?