映画「逆転裁判」 | 読書日記PNU屋

映画「逆転裁判」

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カプコン 2006-06-30


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 実は、私はゲーム版「逆転裁判」をしたことがない。ツレがよくやっていたので、ゲームタイトルと主人公のとんがった髪型だけは知っているが、その他の知識ナッシングでいきなり映画を見てみた。

 冒頭はいきなり、霊媒師が死者の霊を下ろすおどろおどろしい場面。ツカミはいいが、これってオカルトなのか? どうも、私が想像したような法廷ミステリーものじゃないみたいだぞ…? と、一瞬不安になったが、その場面(実はのちに重要な事件とリンクしてくるのだが…)を過ぎれば法廷シーンが出て来て一安心。

 どうやら、「ナルホド」という珍妙な名前の、かつ髪の毛がとんがった人が弁護士で主役らしい(のちにパンフレットで成歩堂だとわかる)。彼の上司がいきなり殺されてしまい、霊となった上司にときおり助言を受けながら、成歩堂は弁護士として成長していく…というストーリーだ。

 法廷シーンは、楽しい演出がされており、映画館の大画面で見ると迫力があっていい。証拠映像を投げつけるように空中に登場させたりするなど、癖になりそうな楽しさがあった。

 ただ、ミステリーものとして見たときに(原作であるゲーム版もそうなのかどうかは知らないが)ツッコミどころが多々あった。
・犯人が二回連続で×人なのは偶然が重なりすぎる(映画の尺上、仕方ないかもしれないけど)
・硝煙反応がない世界である(現実には、誰が発砲したかは手に残る硝煙反応を見る。作中ではこれに触れなくて不思議)
・酸でもいいけど、アルカリの方が指紋を消すにはいいのでは?

 このようなツッコミどころはあれど、ゲーム内容を知らなくても見て楽しめる映画に仕上がっていた。キャラ立ちがすごく楽しいので、コミカルな演出がはまっていたと思う。
(逆にゲーム版を知っているツレは、あまりにも原作通りの前半が退屈だったとか)

 正義感あふれる若きひよっこ弁護士の、たのもしい成長物語としても楽しめた。