友人の女の子は、この本を『バイブル』と呼んでいた。
人の心を動かす力があり、救いのある小説だと、僕も思う。
- 生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)/新潮社
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鬱の人が世の中にはいる。
人を殺してしまう人がいる。
この社会の枠でうまく生きれず、苦しんでいる人がいる。
そういった人たちと自分との差なんて、おそらくほとんどなくて、
誰もが社会の枠から出てしまう恐れがある。
普通に生きるってなんだろうか。
それはたぶん、サーカスで観る綱渡りのような、
とても危ういバランスで成り立っている。
主人公の寧子は過眠症で引きこもり。
何かと戦うように、魂を擦り減らすように生きている。
その苦悩と、決壊。
暗さを吹き飛ばすほどの勢いとエネルギーがあるこの小説。
著者の本谷さんは劇作家だけあって、
最後のシーンの情景は迫力ある。
鬱でファンキーな小説だけれど、
どこか救いのようなものがあるように、
僕には感じられた。
本日も「居酒屋本屋」にご来店いただき、ありがとうございます。
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