人と人が出会う時、透き通った世界はひび割れ、そこから生まれるのは悪夢ーーー
◇妊娠カレンダー◇
小川洋子
出産を控えた姉に毒薬の染まったジャムを食べさせる妹…。妊娠をきっかけとした心理と生理のゆらぎを描く芥川賞受賞作「妊娠カレンダー」。謎に包まれた寂しい学生寮の物語「ドミトリイ」、小学校の給食室に魅せられた男の告白「夕暮れの給食室と雨のプール」。透きとおった悪夢のようにあざやかな三篇の小説。
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1.妊娠カレンダー
2.ドミトリイ
3.夕暮れの給食室と雨のプール
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「妊娠カレンダー」です(・∀・)
新年早々とんでもないことが起こりましたが、安全圏に居る私が出来ることは被害がこれ以上拡大しませんように、無事を祈ること、そしていつも通りの日常を送り、デマやスパムを拡散させないだけです。時間が経ったら北陸旅行の計画を立てようと思っています。
今年最初の本は小川洋子の「妊娠カレンダー」。芥川賞作品ですね。妊娠を控えた家族を目の前して"わたし"の密やかな変化の底恐ろしさ……新しい命を宿した人間はある種別の生き物になるんだな……グレープフルーツジャムを見るたびにこの話を思い出しそう。生まれてくる赤ちゃんは悪意を最初に受け取ったのか、と思うと……
2はとある学生寮の話。ある事件で学生が入ってこなくなった学生寮のもしかしたら、な恐ろしい話。作品の人物、皆そうなのですが語り方がまるでヒソヒソ話みたいで、静かに静かに染み渡る感覚がなんとも言えない……果たしてそれは本当に蜜蜂の巣、なんですかね?
自分は給食が美味しいと評判の小学校に通っていたし、そもそも食べることが好きなのでそんなふうに思うんかー……と異なる意見を聞いた気分。でも確かに料理を作る、というのは生きることです。もっと言うなら俗的です。生きることは汚く醜い面をも見せること。死というのは美しいものでそれが生者に曝け出された時、恐ろしさが垣間見えるのかも……
「妊娠カレンダー」でした(・∀・)/
次は〜……何を読むか分かりません←え(*^o^*)/