不吉な予感は的中し、その日記は死を記録したものになった……
◇死の日記◇ -The Death Diary-
コーネル・ウールリッチ 佐宗鈴夫 訳
8月15日ーー私の不吉な予感は現実のものとなった。私はそうなると言い続けていたのだ。そして今や、そのとおりになっている。この日記は死の日記になったのだ。
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7月1日。風来坊らしい若い男が我が家を訪ねた。彼は働かせてほしい、とやって来た。弟のわたしは反対するが当主である兄アーノルドは雇うと宣言する。素性も知れない男ニクソンを軽々しく信じる兄に私と義姉のアリスは不安と心配を感じるが取り合わない……
窃盗に横恋慕……日に日にニクソンに対する疑いは濃くなっていく。そして8月15日、事件が起こった! アーノルドが撃たれて殺されたのだ! 財布を忘れて戻ったアリスとわたしの目の前にいたのはショットガンを持ったニクソン。以来、彼は逃亡し指名手配される。わたしとアリスは家の敷地内に密かにあった屋敷にニクソンが隠れていると突き止める。
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「死の日記」です(・∀・)
わたし大好き「こう! と見せかけて実は!」もの。始まりの時点から犯罪の匂いがぷんぷんです。
ウールリッチ=アイリッシュ作品を読んで思うのは「時間始まった後よりも始まる前の方が面白い」ということ。ニクソンが来た直後に頻発する事件に、やけに信じ過ぎる兄、破綻しかける人間関係……ともうそれだけでミステリー好きな人間のページを捲る手が止まりません。しかもそこにも赤い鰊が居るのですよ。
前作読んで思いましたがウールリッチ=アイリッシュはサスペンスの方が面白いし、そのサスペンスが0時間に至るまでが不穏だとなお面白いです←
「死の日記」でした(・∀・)/
かのナポレオンの魔の手がエジプトに。ナポレオンを破るのは一冊の禁断の書ーーー!?(*^o^*)/