おお、なんと恐ろしい予言! 父娘は千個の目を持つ夜から逃れられるか!?
◇夜は千の目を持つ◇ -Night Has a Thousand Eyes-
ウィリアム・アイリッシュ 村上博基 訳
星のふる晩、青年刑事ショーンは川に身を投げようとしている娘を救った。事情を尋ねると、彼女は悲嘆にくれた理由を語る。正確きわまりない予言をしてきた謎の人物に、信じがたい状況で父親が死ぬと宣告されたというのだ。実業家の父親を狙った犯罪を疑うショーンの要請で、警察は予言者の捜査を始める。予言に翻弄される人々を映し出す巧みな心理描写と、途切れることのない圧倒的な緊迫感。サスペンスの巨匠の真骨頂を示す不朽の名作!
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青年刑事ショーンは夜中の街通りを歩くと言う変わった趣味が有る。川周りは遠回りだがなかなかオツである。が、今日はなぜか道にお金や靴、ハンドバックを見つける。拾って辿ってみるとなんと若い娘が身を投げようとしている!
間一髪で娘の自殺を止めたショーンは入ったレストランで娘の話を聞くことにした。
娘の名前はジーン・リード。父親のハーランは実業家だ。ハーランは乗るはずだった飛行機が災難に遭うという予言を受けて以来、「危うく轢かれかけた女の子」「言葉通り上げ下げする株」…正確に未来を言い当てる預言者トムキンズの
虜になった彼は遂に『6月14日と15日の間にライオンの口で死ぬだろう』と宣告されたのだ!
ショーンは警察の上司や部下の力も足りて予言の成就を阻止しようとする。果たしジーンとの結婚や全財産の贈与も含めて、予言の成就を阻止することが出来るのか!!
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「夜は千の目を持つ」です(・∀・)
果たして予言は犯罪計画の1つなのか? に真っ向から挑んでいます。普通に考えたら「そりゃそうだろ」と思うのですが、それだけでは無く、予言に振り回される人たちの心情が夜の描写と相まって雰囲気出てます。リード家の「最後の晩餐」とルーレットをやる場面は死に恐怖することの狂気が全面に出ていてかなり怖かったです。しかしショーンじゃないけど「自分でもこうなる、いやこれどころではすまないだろう」ですよ。
肝心の真相については……えっ、どっちなの!!? というか予言、マジモンなの!? 株とかはタネあったのに!? アイリッシュ世界観でそれは無いだろ!! 私はてっきり犯人はアカデミー賞も余裕の役者なんだと思ってたよ……最後の場面は意味深だったし……これ、本当にどっちなんだろ……今まで読んだ人の意見も聞きたいところです。
「夜は千の目を持つ」でした(・∀・)/
次はある男の恋愛遍歴をご覧ください(*^o^*)/