河竹黙阿弥◇三人吉三廓初買◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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盗まれた刀とその代金百両を巡って血と罪の因果が巡る!

 

 

 

 

◇三人吉三廓初買◇

河竹黙阿弥 今尾哲也 校注

 

 

和尚吉三、お坊吉三、お嬢吉三。因果の理に翻弄される盗賊たちーーー。近世演劇の集大成者・黙阿弥の傑作世話物狂言「三人吉三廓初買」。本文に頭注と色刷りの現代語訳を付して収録する。解説付き。

 

 

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花組公演

舞踊劇◇花のお嬢吉三◇12場

内海重典 作・演出

昭和49年(1974年) 1月1日〜1月29日

*併演作品は『カルナバル・ド・タカラヅカ』

 

 

歌舞伎『三人吉三』を題材に、正月向きに書き上げられた娯楽作。春日野八千代が特別出演。お嬢吉三(甲にしき)は興行中に不祥事を起こし座を追われる。その後、茶屋の娘おとせ(上原まり)に出会うが、お嬢はおとせの持っていた大金を奪ってしまう…。甲のサヨナラ公演。

 

 

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挨拶しておきながら長らくお待たせしました第1作目は1974年花組公演から『花のお嬢吉三』から『三人吉三廓初買』です(・∀・)

まさかの歌舞伎を本で楽しむという初めての試みからスタートしました。でもこのシリーズは現代語訳がついているので楽に読めました。古典の何が嫌って訳が分からないことですよねー← でも読みたい!なそこのあなたにはぴったりです。

 

 

「三人吉三〜」の名前だけや名台詞として名高い「月も朧に白魚の〜」は知る人も多いのではないでしょうか。自分は「こいつぁ、春から縁起がいいわへ」でぴんと来ました。元ネタここかぁ!

 

 

 しかしこれ……正月にやるような作品か!? 因果応報の罪の巡りが悲劇を生みまくってますけど!?

宝塚版はちょっとデータが古すぎて詳しい筋が分からなかったのですが、本家は盗まれた刀とそれを売って出来た100両を巡って3人の盗賊「吉三」と3人の家族兄弟が罪と血縁の因果に振り回される悲劇ものです。盗賊が主人公の歌舞伎作品は白波物と呼ばれるんですね。3人とも根っから残酷なサイコパーな盗賊では無かったのでそう言った盗賊はきっと庶民から人気があったんですね。

 

 

もーすれ違いが悲し過ぎる……そこは名前を出せよぉ。゚(゚´Д`゚)゚。! あと知らなかったばかりに畜生道に落ちちゃった十三郎とおとせを義兄弟の契りを重んじて殺してしまうところとか……こう言うところは江戸時代っぽいな……

っていうか宝塚版はこれをどうやって正月向けにしたんだ……w○k○調べだときちんと主要人物は出ているし、ますますどうやったのか謎だ……まさかおとせは死なないのか?

 

 

読んでいると言葉遊びや楽屋落、役者の細かなところとかふんだんに台詞に盛り込まれているんですね。勿論観る人は絶対に分かっていなきゃ面白くありません。ひょっとして観客は揃いも揃って教養が高かったのでは……?

 

 

いやーでも面白かったな〜読んでいたら歌舞伎を観たくなりました。そりゃ劇だもの、目の前で繰り広げられた方が断然面白いもの。

 

 

「三人吉三廓初買」から「花のお嬢吉三」でした(・∀・)/

こんな風に宝塚に関しては特定の年代しか知らないのでしばらくはうろ覚えのにわか知識で進めていきますマジで御免なさいm(_ _)m

 

 

また通常の読者の輪に戻ります (*^o^*)/