ジョー・ネスボ No.11◇ファントム-亡霊の罠-・上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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最愛の女性の息子に殺人容疑が下る! 違法薬物の取引に潜む狡猾な罠!

 
 
 
◇ファントム-亡霊の罠-・上◇ -Phantom-
ジョー・ネスボ 戸田裕之 訳
 
 
かつての恋人ラケルの息子オレグが殺人容疑で逮捕された。ハリーは、幼いころをよく知るオレグが人を殺したということが信じられず、警察時代の友人の助けを借りて、個人として事件を調べ始める。だがオレグは、自分たち母子を肝心な時に見捨てたとハリーを責め、何も話さない。しかも詳しく調べるほど、すべての証拠が、オレグが犯人だと指し示していることに気づいて──真相はどこに!?
 
 
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香港で日に焼けたハリー・ホーレは3年ぶりにノルウェーに戻ってきた。戻らなければならなかった。……何故なら愛した、いや今でも愛しているラケルの息子オレグが殺人容疑で逮捕されてしまったから。……一緒にゲームをやり、スケートをやるところを見て、子守唄まで歌ってやったオレグが薬絡みで殺人を犯したなど信じられない。すぐさま会いに行くが、スノーマン事件で多大なストレスと傷を抱えたオレグはハリーに見捨てられたと思い、何も話さない。しかもドラッグをやっていたのは本当だった……
 
 
オスロ警察になんの遠慮も無いハリーは鑑識課長のベアーテらの力を借りてドラッグ売人グスト殺しの捜査を独自に始める。ノルウェーで新しく作られたドラッグ『バイオリン』、それを作るイプセンという男と取引を牛耳る"ドバイ"ーーー更に証拠を消してしまう"バーナー"も暗躍し、一気に事件はきな臭くなり、オレグもハリーも命が危うくなる……
 
 
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ファントム-亡霊の罠-・上」です(・∀・)
超!久しぶりのノルウェー・ミステリ、そしてジョー・ネスボ。約1年ぶりの再会です。
まさかオレグ逮捕という衝撃ニュースを持って来られるとは思わなかったよ!!? テトリスゲームに夢中なティーンエイジャーだったオレグが逮捕!? しかもドラッグと殺人の嫌なコンボで!? はっきり言ってハリーが逮捕されるよりも驚きだったよ!!← 
でもまさかオレグが此処まで落ちてしまうなんて……「転がり落ちるように」ってきっとこういうことだ……あのスノーマン、もうとっくに死んでるけど絶対許さん。
 
 
今回のテーマはズバリ「ドラッグ」。オスロを中心に新ドラッグ「バイオリン」が蔓延ります。……仮にも一国の首都、それも王都でドラッグが普通に出回ってるってどういうことさ。何度も書いていますが、北欧ミステリ読むと本当に……本当に……世界一幸福度の高い地域なの?と疑いたくなる。だってオレグは貧しい家の子じゃ無いんだよ? ラケルは弁護士だよ? どういうことさ。また行間に今回被害者の売人グストの独白が有りますが、生々しいの、何のって。だけど目を逸らしてはいけない。北欧ミステリはとことん現実から闇を、闇から現実を炙り出す。これはオスロの、ノルウェーの現実なんだ!
 
 
上巻はオレグがやっとこさハリーに打ち明ける場面と衝撃的な警告で一旦幕を閉じます。すっかり忘れていたけどもうハリーはオスロ警察に属していないんだ。かといって復帰する気配は欠片もないけど← ドラッグの売人側はもちろんのこと、警察側も全然信用出来ず、どんな結末を迎えるのか全く分からない読めない。ハリーとラケルがよりを……戻すことはないかもしれませんが←、何か変われば良いな!
 
 
そんなわけで下巻! 自分も含め、大切な人全てを守れ!(*^o^*)/