アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ◇星の王子さま◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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小惑星を旅して廻った王子さまが見つけたものとはーーー?

 
 

 
 
◇星の王子さま◇ -Le Petit Prince-
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 池澤夏樹 新訳
 
 
池澤夏樹の新訳による永遠の名作刊行。 
砂漠に不時着した飛行士の前に、不思議な金髪の少年が現れ、次第に彼の事情も明らかになる。バラの花との諍いから住んでいた星を去った王子さまは、いくつもの星を巡った後、地球に降り立ったのだ。
 
 
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不時着した飛行士の「ぼく」の前に不思議な男の子が現れて言った。ーーー「ヒツジの絵を描いて」ぼくは本当に驚いた。だって此処はーーー人がいるところから1000マイルも離れたアフリカの砂漠なのに! しかも不思議な格好をしている。この男の子、何者なんだろう?
 
 
ぼくはこの男の子ーーー王子さまが他の星からやって来たことをだいぶの時間をかけて知った。王子さまは自分が世話した赤い花との関わりに疲れ果てて自分の住んでいた小惑星を出て王様や酔っぱらい、ビジネスマンたちがいる小惑星を経て地球にやって来たのだ。地球は広く山やキツネ、そして赤い花にそっくりな、たくさんの薔薇たちに出逢う。そこで王子さまは世界に立ち向かうのにたった4本の刺しか持たない、はかない赤い花を思い出す……
 
 
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「星の王子さま」です(・∀・)
本で世界一周旅行、フランス篇……とみせかけてまさかの砂漠と小惑星です←
 
 
世界文学史に残る名作にして、大切なことを優しく切なく諭してくれる、大人のための永遠の童話、ついに本ブログ初登場〜。コロナで暗いニュースしか入ってこない今、優しさや優しくしなければならない誰かのことを忘れてはいけないと思い、本書を読みました。
 
 
そんなわけで今、このブログを泣きながら書いています。あれ、おかしいな。読み終わった直後は普通だったのに記事を書く為に思い出そうとしたら何故か涙が……まるで噛めば噛むほど味が出るガムみたいに感情の余韻が……赤い花の元を離れて、ぼくやキツネたちに会って初めて花を恋しく思って悲しくなる王子さまの心に切なさを感じます。
 
 
本書の名言No.1とも言える言葉を言ったキツネはとても大事な存在です。キツネがいなかったらきっと王子さまは赤い花に責任も大事さも思わなかったでしょう。……もしかしたら作者には誰かと話して妻コンスエロの大切さを知ったのかもしれませんね。
 
 
そして最初の「ボアが呑み込んだゾウ」……凄い想像力ですね……子どもは本能的に世界の真理を手にしているのかもしれません……忘れてしまい、それは否定されてしまうけど……王子さまが出逢った星々に住む大人は世界の真理を見失った哀れな人たち……「星の王子さま」は一時だけでも世界の真理を手にした子どもの心を取り戻させてくれます。本当に宝石のようなお話です。
 
 
「星の王子さま」でした(・∀・)/
次は打って変わってシリアスな場所です←(*^o^*)/