フェルディナント・フォン・シーラッハ No.4◇禁忌◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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「罪とは何か?」その問いに答えられるか?

 
 

 
◇禁忌◇ -Tabu-
フェルディナント・フォン・シーラッハ 酒寄進一 訳
 
 
文字のひとつひとつに色を感じる共感覚を持ち、写真家として大成功をおさめたゼバスティアン。だがある日、若い女性の誘拐・殺人容疑で逮捕されてしまう。捜査官に強要されて殺害を自供したゼバスティアンを弁護するため、敏腕弁護士ビーグラーが法廷に立つ。緊迫感に満ち満ちた裁判で暴き出される驚愕の真相とは。『犯罪』の著者が「罪とは何か」を問いかけた恐るべき問題作!
 
 
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「禁忌」です(・∀・)
コロナで何処にも行けない今、せめて本で世界一周旅行! 最初の場所はドイツ!
 
 
原則として長編のあらすじは自分の文で紹介するようにしていたのですが、今回、本に掲載されている多くを語っているので省略しました。ご了承くださいm(_ _)m
 
 
……いや本当に……どう書けばいいだろう、これ……話としては女性誘拐と殺人容疑をかけられた男の裁判劇、つまり法廷ものです。殺人を警察による強要で自白した写真家の弁護に、田舎嫌いの敏腕弁護士ビーグラーが挑みます。確かに真相は思いもよらないものでしたが、なんか全てがゼバスチャンの思うがままになった……という感覚が否めない……すっきりしない幕切れです。……思わず「これで終わり!?」と叫びました。
 
 
本書の見どころはやはり法廷です。特にビーグラーが刑事と拷問の必要悪、取り調べの方法を交わすところは法廷ものの名場面にして本書の要です。
 
 
「悪とは?」「罪とは?」人間が罪を犯すたびに幾度も問われた問い。そして誰も明確に答えが出されたことのない問い。本書はその片鱗を見せてくれました。確かに……その通りですね。
 
 
「禁忌」でした(・∀・)/
次こそ何処か外の世界へ行ってやる!! 海だ、海!!(*^o^*)/