エミリー・ブロンテ No.1◇嵐が丘・上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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虐げられた孤児は狂信的な復讐者となって戻って来た……

 
 
 
◇嵐ヶ丘・上◇ -Wuthering Heights-
エミリー・ブロンテ 小野寺健 訳
 
 
ヨークシャの荒野に立つ屋敷“嵐が丘”。その主人が連れ帰ったヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに恋をする。しかしキャサリンは隣家の息子と結婚、ヒースクリフは失意のなか失踪する。数年後、彼は莫大な財産を手に戻ってきた。自分を虐げた者への復讐の念に燃えて…。
 
 
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人間嫌いのロックウッドは人里離れた「スラッシュクロス」荘で隠遁生活を始めるべく持ち主であるヒースクリフとその家族と面会するが、そここ家族の冷え切った関係に絶句する。訳の分からず、悪寒と恐怖と嫌悪を覚えるロックウッドは彼ら全員を知る家政婦ネリーから全ての始まりの話を聞かされる……
 
 
数十年前、旧家アーンショウ家に引き取られた薄汚い孤児ヒースクリフ。嫡男ヒンドリーは憎悪し、娘キャサリンはわがままながらもヒースクリフと気が合うが、その気持ちを残したまま近隣の名家リントンの息子エドガーと結婚することを決め、ヒースクリフは姿を消してしまう……そして数年後、戻って来たヒースクリフは金を持ち、暗くて狂信的な復讐心を持ってリントン家に近づいて来た……
 
 
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「嵐が丘」です(・∀・)
 
 
「ジェイン・エア」に続いてブロンテ姉妹その2です。
「嵐が丘」! 世界文学のトップテンに入る名作ですよね。しかし「ガラスの仮面」で読んだ知識しかなかったです(苦笑) しかし当時は暗すぎると評判は芳しくありませんでした。
 
 
確かに暗い! 登場人物が皆揃いに揃って利己的だし、全員幸せじゃないという← 読んでいてこちらが気が滅入ってくる……ヒースクリフだって虐げられた立場だから少し哀れに思うところもあるかなと思ったら全然なかった……イザベラにはあると思ったんだが……キャサリンについては立場ゆえの傲慢さが際立っていてある意味自業自得だと思ったり。
 
 
シャーロットの時も思いましたが、圧倒される描写力です。語彙も豊富で読んでいるだけでヒースクリフとキャサリンの狂気が伝わって来て背筋がゾワっときます。
 
 
そんな狂気は下巻で頂点に達します(*^o^*)/