H・G・ウェルズ No.11◇モロー博士の島・他九篇◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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読んでニヤリ、と黒い笑みを浮かべよ。
 
 
 
◇モロー博士の島・他九篇◇ -
H・G・ウェルズ 橋本槇矩・鈴木万理 訳
 
 
動物を人間に改造しようとするモロー博士の悲劇を描いた表題作をはじめ、未来の新聞が読めるようになった「ブロンローの新聞」、薬品による精神と肉体の交換を描く「故エルヴィシャム氏の物語」など、H・G・ウエルズのSF・怪奇短篇集。うち本邦初訳2篇。
 
 
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1.エピオルニス島
  (Aepyornis Island)
  ……ブッチャーは伝説上の怪鳥エピオルニスを孵化させ、数日間を過ごしたが……
 
 
2.蛾
  (The Moth)
  ……昆虫学者ハプレーは新種の蛾を発見した。だけどそれを発表してもライバルのポーキンズはもういない! しかもこの蛾はハプレー以外には見えていないようで!?
 
 
3.紫のキノコ
  (The Purple Pileus)
 
 
4.パイクラフトの真実
  (The Truth About Pyecraft)
 
 
5.ブラウンローの新聞
  (The Queer Story of Brounlaw's Newspaper)
  ……ブラウンロー氏のところに新聞が間違えられて送られてきた。ところがその新聞は1971年ーーー今から40年後の未来の新聞だった!
 
 
6.故エルヴィシャム氏の物語
  (The Story of Late Mr.Elvesham)
  ……イーデン青年は皺くちゃの老人エルヴィシャム氏から全財産を相続される。ところがその約束はーーーお互いの肉体を入れ替えるための罠だったのだ!
 
 
7.マハラジャの財宝
  (The Rajahs Treasure)
  ……賢王から愚王になったマハラジャは最新の金庫に財宝を隠して居るという噂があった。果たしてその金庫にあったものとは!?
 
 
8.デイヴィッドソンの不思議な目
  (The Case of Davidsons Eyes)
  ……ハーロウ技術学校の実験室で学生デイヴィッドソンが乱心を起こした。どうやら彼には帆船、海、砂浜といった幻覚が見えるようになってしまったようで!?
 
 
9.アリの帝国
  (The Empire of the Ants)
  ……ジェンリロー艦長はバダマでの"アリ退治"の命令を受けた。どうやら通常のアリよりも大きく、毒を持っているらしい。そこからして普通ではないが、さらに……
 
 
10.モロー博士の島
   (The Island of Doctor Moreau)
   ……「モロー博士の島」参照。
 
 
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「モロー博士の島・他九篇」です(・∀・)
 
 
ファンタジーに科学に自然の驚異(脅威)炸裂、皮肉な笑みが浮かび上がります。
 
 
4は藤子さんの名作「ポストの中の明日」の元ネタか!? と思えるような作品。しかしこの本書、出版が1993年なのですがここで本邦初紹介なんですよね。それに対し「ポスト〜」は1975年にサンデーで初お見え。原書を読んだのか……もしそうじゃないなら、すごい偶然と言うべきか……
 
 
6も藤子さんで同じ作品ありましたよね。あっちは老人の方が思い直してハッピーエンドですが、こっちはひたすらバッドエンド。
 
 
9は地球生物史上、静かな脅威をお持ちのアリの恐るべき行業を目の当たりにできます。アリが人間と同じ大きさだったらあっという間に人間は絶滅してこの地球はアリのものだったかもしれません。
 
 
「モロー博士の島」でした(・∀・)/
次は生きているのか? 死んでいるのか?(*^o^*)/