H・G・ウェルズ No.1◇モロー博士の島◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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科学がもたらすのは未知の扉への鍵か、狂気か。

 
 

 
◇モロー博士の島◇ -The Island of Dr.Moreau-
H・G・ウェルズ 宇野利泰 訳
 
 
若い博物学者プレンディックはひょんな行きがかりから、各種の動物を載せて太平洋上の孤島にむかう変わった男と一緒に、その島に上陸するはめに。その島こそ、生体解剖でかつてスキャンダルを引き起こしたことのあるモロー博士が隠れ住む島だった。取り巻きの、異様な、奇形ともいってよい男たち…プレンディックは島での最初の日、ピューマがあげる苦悶のうめき声を耳にして愕然とする。ウェルズの怪奇SFの代表作。
 
 
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1.ダイヤモンドをつくる男
   ……わたしは世にもこれほどみすぼらしい男に会ったことはなかった。見るからに惨めな男は「ダイヤモンドを作っている」というのだが……
 
 
2.ダイナモの神
   ……アズマ・ジという東洋から来た黒人はホルロイドという電気技師のところで奴隷のように扱われている。アズマ・ジはいつしかホルロイドが所有する発電機(ダイナモ)を神のように崇めるようになる……
 
 
3.盗まれた肉体
   ……心霊研究家のベセル氏は友人とともに精神感応と生霊の現出させる実験を行うが、彼は荒れた部屋を残して姿を消してしまう……後に漂うベセル氏の霊を見たと言うが!?
 
 
4.蜘蛛の谷   
   ……ある女を追う3人の追跡者。彼らの前に現れたのは巨大な蜘蛛の集まりで……
 
 
5.妖精の国のスケルマーズデイル君
   ……《妖精の国》へ行ったというスケルマーズデイル君の話を聞いたわたし。わたしは口の硬い彼からなんとかその話を聞くことに成功する……彼は《妖精の国》の女王と恋をした!?
 
 
6.モロー博士の島
   ……乗っていた船が難破し、救助されたものの船長と衝突して降ろされてしまったわたし。わたしがモンゴメリーとたくさんの動物たちと降りた島ではかつて学界を追放されたモロー博士の下、動物を人間化する恐るべき実験が行われていた!
 
 
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「モロー博士の島」です(・∀・)
前日ハインラインを読破し、新しい作家の登場です。それもH・G・ウェルズ。ヴェルヌと並んでSF映画作家の始祖です。ビッグ3も数多のSF作家もこの両者を尊敬して数多の良作を世に送り出しました。
 
 
H・G・ウェルズ(1866-1946)はヴェルヌと並んでSFの父と呼ばれ、歴史研究家でもありました。世論にも影響を及ばし、まさかの日本国憲法にも及んでいるとは……
 
 
これからSFはディクスン・カーとカーター・ディクスンと同じように、ウェルズとヴェルヌを交互に読んでいきます。しばらくはウェルズが続きます。ヴェルヌはまだ本屋で流通しているものが多いので合間合間に最近下火な「文豪ストレイドッグス制覇計画」と北欧ミステリーが頻発します。
 
 
記念すべきウェルズ第1作は「モロー博士の島」を始め、他5編。
まだ人類が科学と出会いたての頃の話です。まだ科学がなんたるかを分かっていなかった頃、制御など考えも及ばなかった頃、科学がまだ魔法の域に入っていた頃の話です。まだ科学には人間の立ち入りが許されない場所があり、そこに踏み入れてしまった人間たちの恐ろしい末路!
 
 
今や科学進歩はかなり進み、宇宙にも(小説では)進出していますが、まだ科学には人間たちが足を踏み入れてはいけない危険区域があるような気がします。
 
 
そんなわけでウェルズとヴェルヌをこれからよろしくお願いします!
「モロー博士の島」でした(・∀・)/
次はメグレが昔の同級生と再会します(*^o^*)/~