ジュール・ヴェルヌ No.13.5◇海底二万里・下◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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海洋のかつてない神秘的領域の冒険は続く。しかし……人間を、陸地を嫌うネモ船長は一体何者なんだろうか?

 
 
 
◇海底二万里・下◇ -Vingt Mille Lieues Sous Les Mers-
ジュール・ヴェルヌ 村松潔 訳
 
 
科学技術の粋を集めた最新鋭潜水艦ノーチラス号!超絶の能力を備えたその潜水艦を自在に操るのは奇妙な影を湛えた謎の人物、ネモ船長。彼はいったい何者なのか。そしてその目的とは?世界の海での冒険行を余儀なくされた、教授たち3人の運命は…。19世紀の最新科学の知見をふんだんに取り入れたヴェルヌ渾身の原文を忠実に翻訳、刊行当時のイラストもすべて収録した完訳版。
 
 
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珊瑚の墓地に船員を埋葬し、海洋潜水の旅は続く。わたしは海で出会った様々な動物や現象を詳細に採集・記録を行い、コンセイユは様々な知識を吸収する。問題はネッド・ランドだ。自由を愛する彼にはこの閉鎖的な旅が耐えられないのだ。狩の名目で時々海の外には出られるが、彼は脱走を考えていたのだ。しかしわたしは海洋の動物たちに気を惹かれ、あまりノーチラス号を去る気にはなれなかった。
 
 
わたしの関心は次第にネモ船長その人に移っていく。徹底的に人間と陸地を嫌うこの男はどこの国が故郷で陸地でどんな人生を歩んできたのか……そして難破船の発見をきっかけにネモ船長の狂人めいた本性が明らかになる!
 
 
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「海底二万里・下」です(・∀・)
 
 
海洋の神秘的領域の旅、下巻です。
下巻はわたしによる超詳細な海の記録を横線にじわじわと忍び寄る疑問と不信と脱走への切望がかかれています。結果は……しかし考えてみれば人との交流を絶っているネモ船長が偶発的にも秘密を知ってしまった3人を帰すはずないですよね。
 
 
「海底二万里」を読みながら「あれ? 意外にネモ船長って狂ってないんだな」と思っていました。だいぶ失礼な感じですが、聞いていた噂はこんなもので……確かに最新技術を使いに使った潜水艦で世捨て人やっていますが、これでは狂人ではなくまだ変人の領域だし、トチ狂った感も無ければ復讐者という感じでもない。むしろかなり冷静な人って感じでした。ヴェルヌあるあるの「有能な船長」。
 
 
……が! 最後の最後で狂ったー!! あれほど友好で脱走にも消極的だったわたしですら「脱走しよう!」と言い切るまでに残忍になりました。いやいや殺人の実行犯になるよりも計画者になるよりも目撃者になるってエグいー……一体あの軍艦の何がネモ船長の心を掻き立てたのでしょうか……ネモ船長は戦争によって家族や友人を失ったのでしょうか? 調べたところ、ネモ船長は「神秘の島」という作品にも登場します。「神秘の島」は「文豪ストレイドッグス」にも登場し、関連性があります。もしかしたらそこでネモ船長の経歴が明らかになる!?
 
 
「海底二万里・下」でした(・∀・)/ 
次は「戯曲でルパンを楽しもう!」(*^o^*)/