メグレ夫人も名探偵!
ジョルジュ・シムノン 長島良三 訳
古今の推理小説に登場する名探偵のうち、最も魅力ある一人、ジュール・メグレ。 80ちかくある長編はもちろん、中短編においても大活躍である。
メグレ物の中短編集は5冊あるが、いちばん評価の高いのは『メグレ、最新の事件簿』である。本書ではこのうちより特に9篇を選んでまとめた。
アパルトマン前の広場に毎日あらわれる奇妙な男を見たメグレ夫人が、事件の発覚を予測し、夫顔負けの名探偵ぶりを発揮するというユニークな中編、「メグレ夫人の恋人」。サスペンスを凝縮しきった絶妙の短編、「死刑」。メグレ物中編の白眉といわれる「殺し屋スタン」、ほかに「蝋のしずく」「メグレの失敗」「ボーマルシェ大通りの事件」「停車─51分間」などを収める。
メグレ物の中短編集は5冊あるが、いちばん評価の高いのは『メグレ、最新の事件簿』である。本書ではこのうちより特に9篇を選んでまとめた。
アパルトマン前の広場に毎日あらわれる奇妙な男を見たメグレ夫人が、事件の発覚を予測し、夫顔負けの名探偵ぶりを発揮するというユニークな中編、「メグレ夫人の恋人」。サスペンスを凝縮しきった絶妙の短編、「死刑」。メグレ物中編の白眉といわれる「殺し屋スタン」、ほかに「蝋のしずく」「メグレの失敗」「ボーマルシェ大通りの事件」「停車─51分間」などを収める。
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1.メグレ夫人の恋人
(L'Amoureux de Madame Maigret)
……メグレ夫人は毎日広場に毎日姿を見せるおしゃれな老人が気になっている。メグレ夫人はその老人に事件の匂いを感じるが、その老人が何者かに殺された!
2.死刑
(Peine de mort)
……若いカップルを見張るメグレと部下たち。男の方ジュアン・ドゥールモンには叔父殺しの疑いがあったが、証拠がない。この完全犯罪を証明するためには……
3.開いた窓
(La Fenetre ouverte)
……卑劣な商人ラジェが逮捕状が出た直後に爆音と共に拳銃で撃たれて見つかった。自殺か他殺か?
4.首吊り船
(La Peniche aux deux pendus)
……《アストロラブ号》から夫婦の首吊り死体が見つかった。一方は犬の鎖、一方は柔らかいシーツで……妻エンマの愛人エミール・グラデュが犯人かと思われたが……
5.蝋のしずく
(Les Larmes bougie)
……オルレアンでポトリュ姉妹が何者かに襲われ、妹マルグリットが殺された。妹の子マルセルが逮捕されるが、事件にはいくつか不審な点があり……
6.メグレの失敗
(Une erreur de Maigret)
……サン・ドニ通りの特殊本屋の店員エミリエンヌが地下室で死体で見つかった。疑われたのは店主で密告屋のラブリだったが……
7.ボーマルシェ大通りの事件
(L'Affaire du boulevard Beaumarchais)
……ルイーズ・ヴォワヴァンという女がジギタリス中毒で急死した。夫婦仲は冷え切っており、ルイーズの夫は彼女の妹ニコルと愛し合っていた。犯人はどちらかなのか……
8.停車─五十一分間
(Jeumont, cinquante et une minutes)
……「別冊宝石123」参照。
9.殺し屋スタン
(Stan le tueur)
……殺し屋スタンと呼ばれる残忍な殺人者が率いるポーランド人強盗団がパリに潜伏していると情報が入った。メグレらは総出で仲間の〈片目〉、〈ひげ〉らを尾行するが、殺し屋スタンの尻尾はつかめない。そこに殺し屋スタンを捕まえる手伝いをしたいという男が現れて!?
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「メグレ夫人の恋人」です(・∀・) 読んだのは結構前だったのですが、諸事情で今日アップしました。
メグレ夫妻の事件簿← です。
1作だけですが、メグレ夫人が名探偵になります。いつもは夫のために縁の下の力持ちですが、ここではバリバリ主役です。しかもメグレタジタジ。痛快です!← 「名探偵エミール」シリーズと同じようにテンポ良いし、読みやすかったです。
収録されている作品、みんな良かったです。4とか鎖で首吊りとか絶対痛いだろ……7は悪意が怖い話です。最後の作品はメグレものの中では特に佳作と言われ、優れています。殺し屋スタンと手伝いをかってきた変な←男の意外な正体が物語に深い余韻を残しています。
「メグレ夫人の恋人」でした(・∀・)/
次はこの本を片手にニューヨークを観光してみませんか?(*^o^*)/~