エドワード・D・ホック No.21◇コンピュータ検察局◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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コンピュータが絡む犯罪に立ち向かえ!

 
 

 
◇コンピュータ検察局◇ -The Transvection Machine-
エドワード・D・ホック 風見潤 訳
 
 
物体光速移送装置の発明者デフォーは、虫垂炎の痛みに耐えて手術台に横たわっていた。名医の手術をプログラムした手術マシンが迅速に処置を施すはずだ。が次の瞬間、安全なはずのマシンのメスは狂ったように彼の腹を切り裂いた! マシンの故障か、それとも何者かが……?
VIP死亡事件を重要視した合衆国政府は、コンピューター犯罪を取り締るCIB長官クレイダーに調査を命じた。淫奔な妻、装置の共同開発者など、殺人の動機を持つ者は多かった。だがその方法とは? 現代ミステリの旗手ホックが特異な舞台設定で描くSFミステリの秀作! 
 
 
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21世紀は機械とコンピュータの世紀であるーーーは伊達ではない。今まで人の手で成っていた作業は機械に代われていた。たとえそれかーーー人の命を扱うことでも!
 
 
今や機械が人の外科手術を行うのだ。今日、名医の手術がプログラムされたその機械が物体を光の速さで遠方に飛ばす機械を発明した男デフォーの盲腸炎手術を受け持った。機械に失敗などあり得ない。ところが、その機械がメスを入れた瞬間、患者の身体から大量の血が噴き出て死に絶えてしまった!
 
 
機械に失敗などあり得ない! デフォーの発明を重宝した合衆国政府はコンピュータや機械の犯罪に特化したコンピュータ検察局に捜査を命じる。老獪な長官クレイダーと若くてイケメンの部下アールの前に立ちはだかるのは薬物中毒の妻から金星からの脱獄者まで怪しい者だらけーーー!?
 
 
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「コンピュータ検察局」です(・∀・)
ここで初登場したコンピュータ検察局が今度は主役として登場です。老人だけど頭は名探偵なクレイダーと若くてイケメンの部下ジャジーンのコンビが長編で活躍します。
 
 
前回、ホックの長編にかなり違和感を感じましたが、今回はてんでそんなこと思わずに読めました。気のせいだったのかな……? それとも書く視点が多かったから?
 
 
コンピュータ検察局は未来のアメリカ合衆国においてコンピュータに特化した犯罪を専門に捜査する独立機関です。今の世界に1番必要な部署なのではと思います。このコンピュータ検察局の世界は現在よりもずっと未来、何でもかんでも機械に頼る、22世紀のド○え○ん並みの世界です。
 
 
今回の話は機械が人を殺した!? というアシモフのロボット三原則が破られた!? な殺人事件と何でもかんでも機械に頼る現代社会をなんとかするため機械を憎悪する反機械団体の存在が絡み合っています。特に後者はこの現代社会においても警鐘を鳴らし得るのではないでしょうか。機械がなきゃ生きていけないのは一緒ですしね。さすがに機械に外科手術とはドン引きの段階ですが、それはいつまでもつのか……機械主義な現代社会を憎悪する脱獄囚フロストの存在はコンピュータ検察局にとってもクレイダーにとっても無視できない存在になってきそうです。
 
 
このコンピュータ検察局シリーズは続刊がありますのでいつになるかは分かりませんが、いつか必ず登場しますのでお楽しみに!←
 
 
「コンピュータ検察局」でした(・∀・)/
次は蘇りからその後は何から何まで未知の体験!?(*^o^*)/~