エドワード・D・ホック No.14◇サイモン・アークの事件簿 Ⅳ◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




TwitterもといX: 「https://twitter.com/KYoCaTHouWoR
エブリスタ: https://estar.jp/users/153193524

オカルトと怪奇現象を求めるサイモン・アークの旅は続く。

 
 
{4EAC8E64-5206-4C7E-A42E-1FAAE599E922}

 
◇サイモン・アークの事件簿 Ⅳ◇ -The Fourth Casebook of Simon Ark-
エドワード・D・ホック 木村二郎 訳
 
 
まだ見ぬ人知を超えた存在と巡り合うため、二千年の歳月を生きる謎の男サイモン・アークの旅は続く。 鐘が鳴り響く修道院で起きた中国人修道士殺害事件、北米の湖に出現し四人を殺めた大海蛇の怪異、かの切り裂きジャックが遺した秘宝のありかとその正体……。 この世のむこう側を垣間見させる八つの妖しい事件から、鋭敏な推理力で真実を導き出すオカルト探偵の活躍、第四短編集。
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
1.悪魔の蹄跡
  (The Hoofs of Satan)
  ……英国ノース・ブラッドシャーの村に不可解な蹄跡が出現した。どの動物のものとも違う、一本足の獣の足跡みたいだ。ロンドン警視庁のアッシュリー警部はその調査に赴くが、その道中で1人の男と出逢う。
 
 
2.黄泉の国の判事たち
  (The Judges of Hades)
  ……わたしの妹と父が死んだ。わたしは何十年かぶりに故郷に帰り、2人は別々の車を運転し、正面衝突して死んだと聞かされる。この不可解な死の真相は黄泉の国の判事が握っている!?
 
 
3.悪魔がやってくる時間 
  (The Hour of None)
  ……サイモンと一緒に〈聖ヨハネ十字架修道院〉にやってきたわたし。サイモンはそこの修道院に所属するリン修道士から助けを求める手紙を受け取ったのだ。果たしてそのリン修道士が叫び声をあげて鐘楼から突き落とされて……
 
 
4.ドラゴンに殺された女 
  (The Dragon Murders)
  ……わたしがかつて愛したマージ・フラヴォッティが亡くなった。新聞によるとボート事故で亡くなったようだが、彼女は大海蛇に殺された!?
 
 
5.切り裂きジャックの秘宝
  (The Treasure of Jack the Ripper)
  ……サイモンに最後に会ってから5年が経ち、またも連絡が来てわたしはまたサイモンとオカルトと怪奇現象を求める旅に出かけた。サイモンの目的はかの切り裂きジャックが隠した純金のライオン像!?
 
 
6.一角獣の娘
  (The Unicorn's Daughter)
  ……ハーヴィー・クロスという作家志望の男と面談したわたし。が、そのクロスは面談終了直後にいきなり投身自殺を遂げた。その真相は彼が持ち込んだ原稿ーーー一角獣の娘が知っている!?
 
 
7.ロビン・フッドの幽霊
  (Robin Hood's Race)
  ……ロビン・フッドの迷路を復元するノッティンガムに向かったわたしとサイモン。行くといきなり警察の姿が。なんと20本の矢が突き刺された死体が見つかったのだ!
 
 
8.死なないボクサー
  (The Man Who Boxed Forever)
  ……わたしとサイモンはドラゴン・ムーアというボクサーが出場するヘビー級タイトルマッチを見に行った。そこで〈ネプチューン・ブックス〉でも本を出したことがあるロジャーと再会するが、そのロジャーが殺される。その真相はドラゴン・ムーアの不老不死伝説が知っている!?
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
「サイモン・アークの事件簿 Ⅳ」です(・∀・)
悪魔を探して2000年。4巻に入りました。4巻は空想の動物はもちろんのこと、黄泉の国からの判事に不老不死の男が登場します。もちろんサイモンが求める悪魔も登場しますが、やはり人間の心の邪悪さで……果たしていつ会えるのでしょう。5巻までに会えるのでしょうか← そしてその時、サイモン・アークの正体は暴かれるのか!?
 
 
「わたし」は相変わらずサイモンによる「冒険&相棒ホイホイ」←を仕掛けられ、シェリーに厳しい目で見られつつもどこまでもついていきます← わたしの方でも不可解な状況で家族を亡くしたり、かつての恋に決着をつけたり、仕事の最中に依頼人に自殺されたり、サイモンがいなくても忙しいです。
2はあまりにもやるせない結末で自分と父親の不和を考えてしんみりとしています。読んでいて「うん? それっておかしくないか?」と思いましたが、違和感は的外れではありませんでした。
4の大海蛇の正体は「言葉の取り違え」から生まれました。なるほどなぁ。
5と6は別の意味で怖さを感じました。
 
 
1は唯一わたしが登場しません。代わりにアッシュリー警部という小柄に似合わない大声の持ち主が登場します。このアッシュリー警部はこの短時間でサイモンが本当に悪魔を探していると確信します。しかもかなり長い間探しているのではないか? とまで確信するのでやっぱりサイモン只者じゃない。時系列的には「死者の村」のすぐ後なのでわたしと再会する前の事件です。このアッシュリー警部が語り手でも良かったのではと思ったり。
 
 
本当に5巻できちんとサイモン・アークの正体は明かされるのでしょうか……
 
 
「サイモン・アークの事件簿 Ⅳ」でした(・∀・)/
次はハインライン、可愛い怪獣が大暴れ!?(*^o^*)/~