レイモンド・チャンドラー No.12◇トラブル・イズ・マイ・ビジネス◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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ハードボイルドから幻想、ロマンスまでーーー硬質で仄暗いチャンドラーの世界。

 
 
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◇トラブル・イズ・マイ・ビジネス◇ -Trouble is My Business-
レイモンド・チャンドラー 田口俊樹・他 訳
 
 
本書にはチャンドラーが1939年後半以降に発表した8編の短篇と2篇のエッセイが収録されている。「マーロウ最後の事件」は、初出時からフィリップ・マーロウを主人公にした唯一の短篇。これまで「簡単な殺人法」として知られてきたエッセイは「むだのない殺しの美学」という的を射たタイトルを得て生まれ変わった。すべて新訳でチャンドラーの全短篇を年代順に網羅する画期的全集、ここに完結。
 
 
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1.トラブル・イズ・マイ・ビジネス
  (Trouble Is My Business)
  ……マーロウは同業者のアンナ・ホールジーから依頼を受ける。ジーターという老人の息子が博打マーティーのサクラの女の子に引っかかったのだ。マーロウが5万ドルの手形の写真を渡した男のところに行くと男はすでに死んでおりーーー
 
 
2.待っている
  (I'll Be Waiting)
  ……ホテル探偵のトニーは誰かを待っていると思しきイヴ・クレッシーという女に出くわす。その直後、兄でギャングのアルに呼び出された。まさにその女をホテルから連れ出せと言ってきた……
 
 
3.青銅の扉
  (The Bronze Door)
  ……サットン=コーニッシュ氏は酷い喧嘩の後、散歩に出た。そこで異空間に繋がる青銅のドアを手に入れた。売り手のスキンプを始め、夫人に犬がその青銅のドアで消えていき……
 
 
4.山には犯罪なし
  (No Crime in the Mountains)
  ……ジョン・エヴァンズは依頼の手紙に従ってそのピューマ・ポイントにやってきた。ところが、着いたホテルで電話をしたらその妻には話が通っておらず、本人は山の中で死体になっていて……
 
 
5.むだのない殺しの美学
  (The Simple Art of Murder)
  ……或いはチャンドラー式探偵小説論。
 
 
6.序文
  (Introduction)
 
 
7.ビンゴ教授の嗅ぎ薬
  (Professor Bingo's Snuff)
  ……ジョー・ペティグルーは出かけたところでビンゴ教授という男から「選ばれて」嗅ぎ薬を渡された。その嗅ぎ薬は一定時間だけ嗅いだ人間の姿と気配を消す薬だった!
 
 
8.マーロウ最後の事件
  (The Pencil)
  ……マーロウはアイキーという元ギャングから身の護衛を頼まれる。組織から足を洗って抜け出したいと来た。マーロウは警察署長の娘アンと一緒にこの依頼に取り組むがーーー
 
 
9.イギリスの夏
  (English Summer)
  ……クランドール夫妻に招待されたわたしはその夫人と恋愛関係にあった。わたしがその近所に住むレイディ・レイクナムと出逢った時、仄暗い惨劇が起こった。
 
 
10.バックファイア
  (Backfire)
  ……これは、ある男が妻を殺した犯人と出会い、友情を結ぶ物語である。もっとも、妻が殺されたことも、新たに友人となった男が妻と付き合っていたことも彼は知らないのだが。
 
 
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「トラブル・イズ・マイ・ビジネス」です(・∀・)
 
 
最終作「プードル・スプリングス物語」まであと1冊ーーー村上春樹訳「湖中の女」、全裸待機中!ーーー、本書はチャンドラー短篇全集、完結巻。お馴染みマーロウ並びにハードボイルドはもちろんのこと、幻想小説と(チャンドラー曰く)ゴシック・ロマンスといった非ハードボイルド作品まで収録されています。
 
 
いやいや、これクリスティーの「死の猟犬」に収録されても違和感ないです。ゴシック・ロマンスの9もクリスティー、書いてそうだわーと思ったり。驚いた。チャンドラーってハードボイルド以外も描いていたんだ、というか描けたのか←ヒドい。いやー、前々から思っていたけど短篇を読む方が発見多いな〜。短篇ならアイディア出しも兼ねられるし、他ジャンル拡大もできますし。短篇集は時々こういう発見があるから良い!
 
 
8は「え、『プードル・スプリングス物語』は!?」と思って読みましたが、どうやらたまたまこれがマーロウ最後の「作品」になってしまったかららしいです。なーんだ← あとここで登場したアン・リアードンが再登場! え、リンダじゃないのかよ! って感じです← まさかアンとリンダでマーロウ取り合うのか!? やっぱりリンダとの結婚は長続きしないのか!? うーん、時系列的にどちらが後なんでしょうか。「プードル・スプリングス物語」で確認だ!
 
 
「トラブル・イズ・マイ・ビジネス」でした(・∀・)/
次は「文豪ストレイドッグス制覇計画」、8巻編! 鷗外求める論理的最適解は「双黒」復活だった! Q奪還に動いた2人の強敵は本性を現したあの男ーーー!?(*^o^*)/~