ジョー・ネスボ No.3◇スノーマン・上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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次々と姿を消す女性たち。その側で〈雪だるま〉が不気味に見つめるーーー

 
 
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◇スノーマン-The Snowman-
ジョー・ネスボ 戸田裕之 訳
 
 
オスロに初雪が降った日、一人の女性が姿を消し、彼女のスカーフを首に巻いた雪だるまが残されていた。捜査を担当するハリー・ホーレ警部は未解決の女性失踪事件が多すぎることに気づく…。ノルウェーを代表するミステリー作家の登場。
 
 
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ハリーは不気味な手紙を受け取った。トゥウンバのことまで知る〈スノーマン〉とは何者だ?
 
 
そんな中、1人の女性が姿を消した。彼女のスカーフが巻かれた雪だるまが側に。雪だるまにハリーは既視感を覚える。そして女性の失踪事件が明らかに多いことに気がつく。
 
 
初雪の日に女性が失踪することに気がついたハリーと新人ブラッドは最初に起こったと思しきベルゲンから調べる。その事件を調査し、行方不明になった訳あり警察官が恐ろしい遺体で見つかる。
 
 
失踪し、または殺された女性たちの共通点とは? 一時は解決したと思われたがーーー
 
 
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「スノーマン」です(・∀・)
当選を祝ってジョー・ネスボ特集第3弾です。
 
 
ノルウェーから帰って来て黴に悩まされ、新人カトリーネ・ブラッドとコンビを組まされたところから事件が始まりますーーーと言いたいところですが、ノルウェーから帰って来た瞬間から事件は始まっています。黴に悩まされる前にハリーは謎の手紙を受け取っているのですからね。時間はすでにゼロ時間へ進行中です。
 
 
……って書きたいところなんですが、ここで謝らなければならないことが。
この話、「ザ・バット」の次の話じゃないんです!
それどころか、本書はハリー・ホーレシリーズ第7巻。翻訳されているものの中で1番未来の作品なのです!
ちゃんとシリーズ順に紹介してよぉ! と嘆きたいところですが、調べなかった自分に非があります。ここで謝ります。*2月24日訂正。
 
 
北欧の人にとって身近な雪は日本人がイメージするような無邪気なロマンチックなものではなく、長〜い冬の来訪を告げる暗い旅人です。豪雪地帯のように大雪で死ぬとまではいきませんが、極夜に降る雪は不気味です。
 
 
雪が降れば必ず作られる雪だるまがかなり恐怖です。グロい! 怖い! これを映像で見るともう無邪気に雪だるまを見れなくなります。
 
 
さて、ハリー・ホーレ警部。ホームのノルウェーに戻ったことでよりハリーがどんな人物かが見えて来ます。アルコール依存性を抱えた影ある人物。有能だけど理屈屋で頑固。昔の恋人ラケルとは複雑な関係です。息子(not ハリーの息子)オレグとは仲がいいですが。ラケルは生き様に共感できず、ハリーと別れた訳で嫌いで別れた訳じゃないし、やっぱり未練があるのかなぁ……特捜部Qとは全然違いますね。
 
 
またベルゲン出身の新人カトリーネ・ブラッドにもまだまだ秘密がありそうです。この2人はカールとアサドのようなコンビになるんでしょうか。気になるところです。
 
 
また殺された、失踪した女性たちには隠された共通点があるようです。あの人物たちとどう結びつくのか……またラケルにも魔の手が!? 死の影を落とす言葉で上巻は終わります。
 
 
いざ、下巻へ!(*^o^*)/~