ユッシ・エーズラ・オールスン No.2◇特捜部Q-檻の中の女-◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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新しい部署を統率することになった一警部補の行く先はーーー!? デンマークに珍コンビ登場!?

 
 
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◇特捜部Q-檻の中の女-◇ -Kvinden I Buret-
ユッシ・エーズラ・オールスン 吉田奈保子 訳
 
 
「特捜部Q」未解決の重大事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。カール・マーク警部補は「Q」の統率を命じられた。しかし、あてがわれた部屋は暗い地下室。部下はデンマーク語すら怪しいシリア系の変人アサドひとりのみ。上層部への不審を募らせるカールだが、仕事ですぐに結果を出さねばならない。自殺と片付けられていた女性議員失踪事件の再調査に着手すると、アサドの奇行にも助けられ、驚きの新事実が次々と明らかにーー
 
 
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先の事件で2人の部下の命と脚を奪われた警部補カール・マークはコペンハーゲン警察の新部署、未解決事件究明を担当する「Q」のボスになることに。
 
 
といえば聞こえはいいが、事実上は左遷である。もともと皮肉屋だった彼は上層部にとって扱いづらく、厄介払いされたのだ。場所は地下室、新しい部下は変人。やる気など起こるわけがない。
 
 
とはいえ、仕事はある。変人部下アサドは女性議員失踪事件に興味を持つ。自殺と片付けられたが、遺体は上がらなかった。その事件に手を出したカールとアサドは驚きの新事実を明らかにするーーー!
 
 
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「特捜部Q-檻の中の女-」です(・∀・)
 
 
お待たせしました! 予告していた通り、北欧ミステリ登場です! どうだ、ちゃんと1月中にアップしたぞ! 23時だけど←!
 
 
作者は「アルファベット・ハウス」と同じユッシ・エーズラ・オールスン氏。彼はこのシリーズ(3作目)で北欧最高峰の文学賞「ガラスの鍵賞」を受賞しました。
気にならないわけがない!
 
 
さて、本書。主人公カール・マーク警部補。
典型的な皮肉屋タイプ。それが災いし、新部署「Q」に左遷されます←家庭も崩壊気味でなぜか義理息子と同居中。訳分からん。
「湿地」でも思ったが、北欧の人って結婚と恋愛には悲観的なのだろうか……ポジティブ思考じゃないのは知ってたけど……北欧に詳しい方、誰か教えてくださいm(_ _)m
 
 
そして極め付けは新しい部下。アサドは超変人奇人。
てかこの部下、超良い。
できることとできないこととやることが極端におかしい、しかも仕事が速い。
アサドの言動(またはボケ)とカールのツッコミが面白い。
それ以外のカールの呟きが時々ツボにハマった(笑)
 
 
でもこの2つがなかったらこの話、かなり暗い。
なんというか……ああー、やっぱり……という感じで悲しいし、胸糞悪いような。「後味悪かったらどうしよう……」と思ったけど「湿地」よりはマシだった!
てかあれ読んだらたいていの悲しいと後味悪いは堪えられるわ、うん。そう思った。
 
 
でも最後は1番望んだラストだった! これ、映像化で見たら号泣しただろうなぁ。
 
 
「特捜部Q」は北欧とドイツを中心に大人気で、6冊まで出ています。これからの「特捜部Q」の活躍は目が離せないし、シリーズでも1番謎を残したアサドは超気になる存在だし、元部下ハーディはどうなるかだし(鬼警部アイアンサンドやリンカーン・ライムみたいになればいいじゃないですか←)、カールのプライベートだってどうなる!? 状態で目を離したら勿体無さ過ぎるのでほどほどのペースで特捜部Qとお付き合いしようと思います。
 
 
「特捜部Q-檻の中の女-」でした(・∀・)/
次は久しぶりのエラリーで「死せる案山子の冒険」か「最後の一撃」のどちらかです(*^o^*)/~←えっ