ジョン・ディクスン・カー No.36◇ニューゲイトの花嫁◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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「ニューゲイトの花嫁」はディックの運命を変えるのか。無実と名誉奪還を目指すディックの快刀乱麻!

 
 
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◇ニューゲイトの花嫁◇ -The Bride of Newgate-
ジョン・ディクスン・カー 工藤政司 訳
 
 
ニューゲイト監獄に、美貌の令嬢キャロラインが死刑囚ディックを訪ねてきた。祖父の遺産を継ぐため、遺言どおり二十五才前に結婚しようと死刑を控えた彼を相手に選んだのだ。が、結婚式の後、事態は急変した。ナポレオン敗北に伴う情勢の変化で、ディックが釈放されたのだ。実は彼は身に覚えのない殺人罪で投獄されていた。復讐に燃える彼は、真犯人を見つけられるのか? 著者の時代本格の嚆矢となった傑作。改訳決定版   
 
 
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地獄から地上へ帰ってきたおれが、地上から地獄へお前を送ってやるよ。
 
 
令嬢キャロラインは25歳の誕生日までに結婚しないと遺産を相続できないという祖父の遺言状の資格を得るべく死刑囚のディック・ダーウェントに白羽の矢を立てた。
 
 
ディックは決闘で人を殺し、死刑執行寸前の身。3日のうちに処刑されて遺産は相続、未亡人として晴れて自由、計画はうまくいったーーーはずだった。
 
 
ナポレオンが敗れ、特赦が出たのだ。その上ダーウェントは罪状の殺人事件当時、侯爵を継いだことが明らかになったのだ。
 
 
ディックは冤罪で投獄された。特赦が出、自由になったディックのやるべきことはただ1つーーー決闘に見せかけて殺した真犯人を探すこと!
 
 
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「ニューゲイトの花嫁」です(・∀・)
ここのところ、更新が続いていましたが、昨日はちょっとショックなことがあって書けませんでした、すみませんm(_ _)m
 
 
本書「ニューゲイトの花嫁」はほぼ1年ぶりのニューフェイス、「エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件」と同じ歴史ミステリーのカテゴリに括られます。
 
 
「歴史ミステリーかぁ~」パラ……パラ……歴史ミステリー……、…………
「……これ、歴史ミステリーっていうより歴史冒険小説じゃないか!?」
確かに無実と名誉を回復するところは推理小説だけどダーウェントがあまりにもアグレッシブ過ぎてデュマの世界だよ!
と思ったのですが、カーってデュマを愛読していたんですよね。やっぱり……!
 
 
舞台はナポレオンが敗れた頃ですから19世紀の初頭。まだヴィクトリア女王の治下ではないですね。この人ら、どんだけ決闘好きなんだ!って思いましたよ。決闘と乱闘だらけだよ、この話!
 
 
デュマに影響されたなら恋もつきものですが、本書も例外ではありません。てか発端が結婚なので恋愛フラグが立たないわけがない←
ダーウェントはキャロラインともともと恋人だった売れない女優のドリーと板挟みになります。
 
 
わたしは献辞を読んだ瞬間にこっちとくっつくだろうなと思いました。クラリサって確か、カーの奥さんの名前じゃなかったっけ?
ここのところ1人の男と2人の女の恋愛ドラマが多かったですが、この辺で一息つくのでしょうか。
 
 
この話はデュマや「ゼンダ城の虜」と同じ味です。歴史冒険小説です。てかダーウェント、カッコよすぎるぐらいカッコいい。
 
 
「ニューゲイトの花嫁」でした(・∀・)/
次はアシモフ、「神々自身」です(*^o^*)/~