「妖魔の森の家」で再び人が消える。
◇妖魔の森の家◇ -The Third Bullet & Other Stories-
ジョン・ディクスン・カー 宇野利泰 訳
長編に劣らず短編においてもカーは数々の名作を書いているが、中でも「妖魔の森の家」一編は、彼の全作品を通じての白眉ともいうべき傑作中の傑作である。
すなわち本編においては発端の謎と解決の意外な合理性がみごとなバランスを示し、しかも作者の怪奇趣味がこれに適切ないろどりを添えている。けだしポオ以降の短編推理小説史上ベスト・テンにはいる名品と称しても過褒ではあるまい。
作者の会心作を巻頭に、中編「第三の銃弾」と合わせて全五編に編集した第二巻。
すなわち本編においては発端の謎と解決の意外な合理性がみごとなバランスを示し、しかも作者の怪奇趣味がこれに適切ないろどりを添えている。けだしポオ以降の短編推理小説史上ベスト・テンにはいる名品と称しても過褒ではあるまい。
作者の会心作を巻頭に、中編「第三の銃弾」と合わせて全五編に編集した第二巻。
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
1.妖魔の森の家
(The House in Goblin Wood)
……20年前、完全な密室の中から姿を消して、その上ひょっこり現れてみせたヴィッキー・アダムズ。その娘がまたその妖魔の森の家で姿を消したが、それはーーー
2.軽率だった夜盗
(The Incautious Burglar)
……食堂に飾られた高価な絵。客は警備の甘さを口にするが、持ち主のハントは意に貸さない。しかしその夜泥棒が入り、ハントがナイフで刺されて殺された!
3.ある密室
(The Locked Room)
……密室の中で殺人未遂が。犯人は秘書と図書係の2人に絞られるが、殴られた被害者自身がそれを否定した。誰が犯人?
4.赤いカツラの手がかり
(The Clue of the Red Wig)
……人気美容解説者が厳冬の中、半裸に近い格好で殺された。フランス人婦人記者ジャクリーヌは意気揚々と取材に赴く。彼女は写真からとある事実にたどり着く。
5.第三の銃弾
(The Third Bullet)
……「第三の銃弾」参照。
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
「妖魔の森の家」です(・∀・)
お久しぶり、フェル博士&マーキス大佐とまた会いましたね、H.M卿の巻です←
フェル博士に会えることはまぁ、予想していましたが、まさかマーキス大佐にも会えるとは!
とはいえ、ここで挙げられる「第三の銃弾」は簡約版。「カット無し版が読みたい!」なら2001年に出た完訳版を読みましょう! リンクから行けますので!(読みは同じなのに意味はてんで逆という不思議)
さて本書。
密室大集合ですね。特に1は人間消失という怪奇が相まってかなり良いです。最後かなりゾッとします。H.M卿おおおおおおお!!!
2は実はH.M卿の「メッキの神像」の基です。短編らしく簡潔です。これを長編するはいいけどなんで探偵まで変えたんだろ。
4はなんと女性が活躍。カーでは珍しいパターン。最後、新しいコンビ誕生を予感させたのでなんかここだけの登場ももったいない気が。彼女を見てなぜかシャロンを思い出しました。
「妖魔の森の家」でした(・∀・)/
次は宇宙の中の犯罪者たちと闘います←(*^o^*)/~