エラリー・クイーンと犯罪まみれの12ヶ月。
◇犯罪カレンダー〈7月≫12月〉◇ -Calendar of Crime-
エラリー・クイーン 宇野利泰 訳
神出鬼没の怪盗コーマスからの挑戦を受け、クリスマス商戦に沸くデパートに名探偵エラリイと父クイーン警視が敷いた水も洩らさぬ警備陣。怪盗の狙いは、展示中のフランス皇太子のものと伝えられる貴重かつ高価な人形だ。だが厳重な警備のもとから人形は忽然と消え失せた! 上記「クリスマスと人形」など、毎月の行事にちなんだ12の犯罪で読者の頭脳に挑戦する巨匠のミステリ歳時記。本巻は7月から12月までの六篇を収録
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1.堕落した天使
(The Fallen Angel)
……ニッキーは久しぶりに友人ドロシーに会った。彼女は今、義弟デイヴィッド・センターと不義の仲にあった。その直後、センター家の邸に飾られていた天使の像が落ちてきた!
2.針の目
(The Needle's Eye)
……かの有名な海賊キャプテン・キッドが隠した財宝がある島のどこかにあるーーーしかもその財宝をめぐり、殺人の予感が。エラリーらはそれに興味を持つふりをしてその島に赴くが。
3.三つのR
(The Three R's)
……バーロウ大学で教授を勤めるチップ教授が姿を消した。規則通りに事を進める彼では絶対にありえない行動だ。犯罪の匂いを嗅ぎ取るが、その鍵を握るは「3つのR」?
4.殺された猫
(The Dead Cat)
……エラリーは妙な成り行きから黒猫の格好をしてハロウィン・パーティーへ。そこで殺人ゲームが行われるが、なんと本物の殺人事件が発生する!
5.ものをいう壜
(The Telltale Bottle)
……ニッキーは感謝祭の日には貧しい人に施しをしている。ニッキーはインディアンの子孫を尋ねるが、彼女はいなかった。仕方なく入ったレストランでエラリーはとんでもないものを受け取ってしまう。
6.クリスマスと人形
(The Dauphin's Doll)
……世界のあらゆる人形蒐集に人生を費やしたミス・イプスン。そのコレクションの中には1つ、類い稀な高級品があった。それを狙い大泥棒コープスが挑戦状を送りつけた!
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「犯罪カレンダー〈7月≫12月〉」です(・∀・)
エラリー・クイーンと犯罪まみれの12ヶ月、後半です。
誰だ、お前。
はい、注目! エラリーがことごとく「国名シリーズ」とかかけ離れたことをやらかしてます。
エラリーがハロウィン・パーティーで黒猫の仮装ですよ!
尻尾をお尻に生やして、頭に耳つけて、首には鈴をつけてそれでタクシーに乗っちゃうんですよ! 貴方、本当にエラリー・クイーンかよ!!!
……まぁ、エラリーがエラリーらしくないのはここだけでないんですが、一時停止しましょう。
本書は7月から12月。それぞれの月にあったテーマで犯罪が行われています。
……が、前半、もっと良いのはなかったんだろうか。
9月とか前と一緒じゃん! しかもこれは人を選ぶ。てか日本でやったら大学辞職ものだと思う。限度ってものを軽く超えてる。というか通じないと思うわ。
後半はテーマがアメリカ独自らしくて結構好きです。ハロウィーンはもともとケルトとかが本場だし、感謝祭の意味も意義深い。まさか怪盗コープスが出てくるとは思いませんでしたが(笑)この人、この一作だけってのももったいないですね。他のラジオドラマで出てきませんかね?
そして秘書ニッキー。自説の推理を披露して暴走しがちですが。まぁ、相棒なんてそんなものだ!(笑)
「犯罪カレンダー〈7月≫12月〉」でした(・∀・)/
次は久しぶりのディクスン・カー名義で「妖魔の森の家」です(*^o^*)/~