エラリー・クイーン No.26◇ダブル・ダブル◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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新聞の切り抜きはエラリーをライツヴィルに向かわせる。無邪気なわらべ歌が殺人の赤に染まる!

 
 
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◇ダブル・ダブル◇ -Double, Double-
エラリー・クイーン 青田勝 訳
 
 
クイーンのもとへ匿名の手紙が届いた。なかにはライツヴィルのゴシップを知らせる新聞の切り抜き記事が数枚入っていた。”町の隠者”の病死、”大富豪”の自殺、”町の呑んだくれ”の失踪。この三つの事件の共通点は? 手紙の主は不敵にもクイーンに挑戦状を叩きつけてきたかのようだった。だが、懐かしの土地へ赴いた彼を待ち受けていたかのように古い童謡に憑かれて犯行を重ねる殺人鬼にクイーンもなす術がなかった!
 
 
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始まりはエラリーのところに送られた新聞記事の切り抜きだった。それぞれエラリーと因縁深いライツヴィルの住人3人のそれぞれ病死、自殺、失踪を知らせるもので、匿名だった。
 
 
一体誰がこんなものを? 悩むエラリーに失踪した"呑んだくれ"の娘リーマが尋ねて来、エラリーはライツヴィルへ。
 
 
しかしそのときにはすでに古い童謡になぞられた連続殺人は始まっていたのだ……!
 
 
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「ダブル・ダブル」です(・∀・)
 
 
この事件で探偵として復活したエラリーは早々にまさかの挫折の原因を作ったライツヴィルに赴く羽目に←
 
 
まるで「復活したからにはライツヴィルにも行ってもらうよ」と言わんばかりの手荒い神のお告げwww
 
 
しかし序文には「自分はもうライツヴィルと縁が切れたものだと思っていた」とあるのであれからどのくらい経ったんだろう……っていうかライツヴィルで関わった人たちと全く親交が途絶えたってそれもどうなの。アメリカは親交関係にはドライなんだろうか……
 
 
本書は匿名で新聞記事の切り抜きが送られてきたというところから始まります。誰が何の目的で? 実にミステリアスです。殺人云々を考える前に黒幕たる送り主の正体をも暴かなければならないという二重の楽しみがあります。
 
 
殺人以外にも謎があるというのは楽しいですよね。BGMの童謡もいいスパイスしているし。
 
 
しかし……わざわざ新聞記事の切り抜きを送る必要性が本当にあったのだろうか?
確かに読みは当たっていたけど、わざわざ墓穴掘らなくても……送る理由がもうちょい捻っていたら面白かったのになぁ。
 
 
さて、エラリーが最後に導いた答えはまたも苦いものでした。しかし今回は今までと違い、夜明けに似た希望を感じます。エラリー、よかったね(゚ーÅ) 
 
 
もっとも個人的にはこの事件みたいに新たなヒロイン生まれちゃうの!? とヒヤヒヤしました(苦笑)でもあれから出てこないね。短編で出るのかこれからの長編に出るのか……
 
 
「ダブル・ダブル」でした(・∀・)/
次は「爬虫類館の殺人」(*^o^*)/~ ……と言いたいのですが、まだ調達できていないため、「黄色い部屋の秘密」の続編「黒衣夫人の香り」をお送りします(*^o^*)/~