アイザック・アシモフ No.14◇木星のラッキー・スター◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




TwitterもといX: 「https://twitter.com/KYoCaTHouWoR
エブリスタ: https://estar.jp/users/153193524

スパイは誰? ラッキー・スター、木星へ!

 
 
{54A53FDC-6B66-4C56-BB94-90EDD6EC07D2:01}

 
◇木星のラッキー・スター◇ -Lucky Star and the Moons of Jupiter-
ポール・フレンチ 土井耕 訳
 
 
この『木星のラッキー・スター』は、作者ポール・フレンチがラッキー・スターという青年を主人公にして、少年少女のための科学小説を数冊あらわした中の一冊で、ビッグマンという火星生まれのちび男を、おともにして、木星を舞台に大活躍をします。フレンチの想像によれば、その頃の宇宙には、地球人を中心とした太陽系世界の人類の他に、ある種の恒星には、やはり人類社会が存在しているというのです。しかもそれは、何千年か前、地球からロケットで移住してきた人類の子孫であるというのです。ところがやはり同じ人類でも、なかなか悪いのがでてきて、ともすれば平和な宇宙に騒ぎが巻き起こります。さて、地球人と仲の悪いシリウス星世界の人類が、木星のまわりの衛星を占領しようとして、やってくるらしいのです。ラッキー・スターは、それを食い止めようとして、必死に活躍します。さあ、うまくいくでしょうか……。
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
ラッキー・スターとビッグマンは地球科学協議会の命を受けて、木星に行くことになった。地球人と何かと敵対するシリウス人が木星を支配すべく、スパイを送り込んだのだ。
 
 
木星では地球で最も重要なアクラブ装置が置かれていたのだが、それが筒抜けになってしまったのだ。ラッキーとビッグマンの役目はスパイを捕まえることである。
 
 
しかし木星で働く人々は疑われることにうんざりし、不穏な空気に包まれていた。果たして2人は任務を遂行できるのか……
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
「木星のラッキー・スター」です(・∀・)
順番的にはカーター・ディクスンの「貴婦人として死す」ですが、先にこっち。
 
 
はい、作者に注目ー!(突然)
 
 
ポール・フレンチ。
「え、アシモフじゃない?」と思われた方もいるでしょう。というか「カテゴリ間違えた?」という感じですが、合ってるんです。
というのもポール・フレンチはアイザック・アシモフのペンネームの1つなんですよ!
 
 
アシモフは普段は本名で小説を書きつつ、ジュニア向けにはポール・フレンチという名前を使っていたそうです。
確かにアシモフの新刊だー! と思ったら児童書だったー! っていうのもアレですからね(苦笑)
アガサ・クリスティーも同じような理由で「メアリー・ウェストマコット」名義を使っていましたしね。
 
 
さて、本書。舞台は木星です。ラッキーは火星、小惑星、金星、水星と色々な惑星で活躍していますが、今回は木星。 
またもワクワクするような展開でした。
スパイを探す傍ら、喧嘩やらかして逆に信頼関係を深めたり、色々な人物を疑ったり、手を組んだりと魅力的なキャラクターが登場したり、Vフロッグという金星生まれの不思議な生き物(左にいるビッグマンが持っているのです)を任務に使ったりと大人のわたしでも楽しめました。ラッキーとビッグマンの信頼関係もいいです。
 
 
あーあ、先の「小惑星の海賊」が読めたらもっと面白かったのになぁ。続きの「天狼星の侵略」も読めるか分かりませんが、気長に待ってくださると嬉しいです。
 
 
「木星のラッキー・スター」でした(・∀・)/
次こそ「貴婦人として死す」です(*^o^*)/~