アイザック・アシモフ No.10◇宇宙気流◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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1人の失踪は1つの大事件を呼んだ。銀河帝国の前史ーーー雄大な叙事詩!

 
 
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◇宇宙気流◇ -The Currents of Space-
アイザック・アシモフ 平井イサク 訳
 
 
高価な特殊繊維カートを産出する人類宇宙唯一の惑星フロリナ。この驚異の繊維を入手すれば、無尽蔵の富を所有することになる。だが、そのフロリナが消滅する!? 驚くべき通信を残して消息を断った空間分析家の謎の失踪は、カート貿易独占を死守せんとするサーク人と、それに対抗して暗躍するトランター帝国との対立を激化させ、ついに全銀河を震撼させる大事件へと進展した! 巨匠が壮大無比のスケールで描く宇宙叙事詩。
 
 
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惑星フロリナにて。ほとんど白痴同然だったリックは突然、「思い出した」。
 
 
彼は1年前、重要繊維カートを産出する1つの惑星が消失するというとんでもない結果を分析したが、それを危惧した何者かによって彼はその口を塞がれた形で白痴になってしまったのだ。
 
 
リックは自分の面倒を見てくれたヴァローナと一緒にフロリナを出るがーーーかくして惑星フロリナと繊維カートをめぐる壮大な陰謀劇が始まった!
 
 
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「宇宙気流」です(・∀・)
 
 
感想を述べる前に皆さんに謝らなければならないことがあります。
 
 
ここでも述べましたが、本書は「宇宙の小石」「暗黒星雲のかなたに」と並んでトランターシリーズの1冊です。
 
 
シリーズとなってるからには時系列があるわけで、時系列は
「宇宙の小石(1950)」→「暗黒星雲のかなたに(1951)」→「宇宙気流(1952)」だと思っていました。
 
 
が! 実際は逆で出版順が遅ければ遅いものほど過去の話だったんです(_ _。)
つまり正しい時系列は
「宇宙気流」→「暗黒星雲のかなたに」→「宇宙の小石」だったんです。
 
 
本書を読んでいて「なんか変だな?」とは思っていましたが、解説にやられました。パンチをくらいました。
 
 
なんで出版順と時系列が比例していないんだあああああと嘆いてももう仕方がないのですが、それより問題は知らなかったとはいえここで大嘘を書いたこと!
大変申し訳ありませんでした。記事は消しませんが、リンクと追記を添えます。
 
 
よくよく調べるとトランターシリーズどころかアシモフ著作のSFはほとんど全て時間的に繋がりがあることが発覚。
つまり「ある作品とある作品は事柄的に見ると無関係に見えるけど、時間的に見ると過去と未来なんだよ」といった形です。
壮大すぎる。
 
 
もともと「ローマ帝国興亡史」に感銘を受けてシリーズを手がけたと言われているので……それにしたってすごすぎる。ここまでいくとSF大河小説だ。
 
 
そんなわけで本書。銀河帝国がトランターだった頃の話。地球は影が薄い……というか伝説的存在になりつつあります(苦笑)
 
 
トランターシリーズで最も登場人物が多いです。
登場人物紹介がないので分かりづらいですが(絶対つけたほうがいい)、いろいろな人物の思惑がぶつかります。誰が正義で誰が悪という明確な区切りはないですが、それが却って誰が怪しい?を醸し出します。
 
 
こうしてトランターシリーズは決着がつき、ファウンデーションシリーズや他のSF小説に繋がっていくわけです。
 
 
「宇宙気流」でした(・∀・)/
次はエラリーがマザーグースを歌う(*^o^*)/~!?