ジョン・ディクスン・カー No.14◇エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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相反する二つの宗教、嘘混じりの密告、国王暗殺の疑惑、「エドマンド・ゴドフリー卿殺害」犯人は一体何者で動機は? いやまず自殺か他殺か!?

英国最大の謎にディクスン・カーが挑む!
 
 
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◇エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件◇ -The Murder of Sir Edmund Godfrey-
ジョン・ディクスン・カー 岡照雄 訳
 
 
十七世紀、王政復古の英国。国王暗殺の噂が流れるなか、治安判事エドマンド・ゴドフリー卿が不可解な失踪を遂げ、五日後に無残な遺体となって発見された。旧教徒の陰謀か、私怨による復讐なのか。虚実綯い交ぜの密告、反国王派の策動も相俟って、一判事の死は社稷を揺るがす大事件へと発展……。不可能犯罪の巨匠J・D・Cが英国史上最大の謎に挑んだ、歴史ミステリの古典的名作。
 
 
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「エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件」です(・∀・)
ディクスン・カーは推理小説を執筆する傍ら、歴史に非常に関心がありました。特に晩年は歴史ミステリーに手を出し、本書はその第一歩だとも言えます(OvO)
 
 
そんな「エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件」はカトリック陰謀事件という政治事件を取材したものですが……
難し過ぎて分からない!!
 
 
まず、登場人物がめちゃくちゃ多い。
名前も似ているし、登場人物一覧がないと誰が誰だか分からなくなります。
あと、事がかなり複雑化、ごちゃ混ぜ化してます。
 
 
歴史的出来事とエドマンド・ゴドフリー卿殺害事件を分けて考えるといくらか楽ですが、2つをごっちゃにして考えると混乱します。
なので読むときは1回目は歴史小説として、2回目は推理小説として読む。などして2回読むことをお勧めします←
もっとも図書館で借りてしまうと期限を守らなきゃなりませんがね(苦笑)
 
 
 
登場人物の半数近くが大嘘ついたり、密告したりしていて、「誰を信じていいんじゃい」状態です。 
というか密告者オーツの一人勝ちな面も無きにしも非ず←
 
 
でも国王チャールズ二世だけは信じてもいいかなと思いました。
だって自分はプロテスタントなのにカトリックである自分のお妃キャサリンと弟ヨーク公を心の底から信じているんだから!
先の清教徒革命で父親チャールズ一世を処刑された。という過去があるのに。です。
あとこれで愛人だらけじゃなかったら完璧ですね! ←それでも正式に結婚したのはキャサリン妃だけだときっぱり言ってますが。
 
 
英国はヘンリー八世(名高いエリザベス一世のお父さんです)がローマ教皇に反発して、独断で英国国教会という独自な宗教を立ち上げたおかけで(せいで?)王様によって信じる宗教がかなり異なっており、宗教争いは深刻でした。
 
 
というかカトリックに対する憎悪がかなり怖かったです(((゜д゜;)))
プロテスタントの弾圧はルイ十四世も行ったし、オランダでもあったし、英国でもエリザベス一世の異母姉メアリー一世がやらかしましたが(だからブラッディー・メアリーやら残酷メアリー等呼ばれるのです)、カトリックに対する弾圧もあったんですね……(。-人-。)
 
 
途中、歴史の勉強になってしまいましたが、「エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件」でした(・∀・)/
お次はチェスタトンもだんだん終着駅に! 「法螺吹き友の会」です(*^o^*)/~