ジョン・ディクスン・カー No.13◇アラビアン・ナイト殺人事件◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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悪戯という虚実は「殺人」という現実に、殺人者という真実は容疑者という闇の中に。

3人の警察官が「アラビアン・ナイト」を語る! 
 
 
 
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◇アラビアン・ナイト殺人事件◇ -The Arabian Nights Murder-
ジョン・ディクスン・カー 森郁夫 訳
 
 
ある夜更けのことだーーウェイド博物館の壁を、痩身長躯、しろひげを生やしたフロック・コートにトップ・ハットといういでたちの男が乗りこそうとしているのを巡廻中の警官が発見したーーこれが、奇怪なこの事件の発端だった。警官は男を捕らえようとしたが抵抗されて格闘を演じ男は気を失って倒れた。ところがだ。事件を報告しようと、数歩あるきかけて警官がふとふりかえると、意外! 男の姿はかき消すように消え失せていた! そして博物館の中を捜査した警察は、陳列室に並べられた花馬車の中に、有名な色事師レイモンド・ペンデレルの惨殺死体を発見したのだった……
怪奇趣味と密室トリックの巨匠カーが、アラビアン・ナイトの話風をかりて、ギデオン・フェル博士を含む四人の刑事、探偵がそれぞれに事件を解剖する。名のみ高くして今日まで訳出されなかった探偵小説古典の本邦初訳作品!
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
髭と料理本と悪ふざけの冒険。
 
 
オリエントの国の博物館、ウェイド博物館に侵入者が現れた。その男は意味深な言葉を吐き、警察官と格闘して気を失った末に忽然とその姿を消した。
 
 
そうなったらもう只事ではない。警察はそのウェイド博物館に乗り込む。しかし謎の男は発見できず、代わりに死体を見つけてしまう!
 
 
死体の身元も分かり、調査が進むにつれ、ウェイド博物館ではその前後に秘密めいた集まりがあったことが分かる。それは事件と繋がるのか。
 
 
アイルランド、スコットランド、イングランドからの警察官がそれぞれ事件を解剖していくがーーー!?
 
 
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「アラビアン・ナイト殺人事件」です(・∀・)
すっごいお久しぶり感が満載ですが、ちゃんと読んでましたよ^ ^;
ただ、換気しない故の空気の悪さに頭の痛みが暴れてますorz クーラーつけるとこれだからなあ←
 
 
そんなこんなで「アラビアン・ナイト殺人事件」です。オリエントの国です。今の季節が似合います。
 
 
これは誰がどこで、なにをしているかが問われてなんぼな話です。
 
 
というか徹底したアリバイ物なんですよね、これ。
 
 
「誰がどこで、なにをして、なにを語った」かが真剣に問われ、入り乱れ、交差します。
わたしが読んだポケミスはウェイド博物館の見取り図が載っています。
これがないと本当に分からない。
というか最後、それでいいのか。
 
 
さて、この話は容疑者のほとんどが隠し事をしてます。
読んでいてわたしは、
クリスティーだったら容疑者の行動の一部始終を書くだろうなぁ。と思いました。
 
 
クリスティーは主人公が誰であろうと容疑者の行動や心情を事細かく書いてます。それに対してカー先生はてんで探偵の行動や考えにスポットライトが当てられています。
 
 
クリスティーもカーも同世代ですが、違う味の探偵小説を書きました。両者も比較するのも楽しいものです^ ^
 
 
「アラビアン・ナイト殺人事件」でした(・∀・)/
次回はチェスタトン氏の「知りすぎた男」です(*^o^*)/~