カーター・ディクスン No.4◇赤後家の殺人◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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1人で入る者を「赤後家」と言う名の毒の刃が襲いかかる。長きに渡ってその部屋に居続ける「殺人」鬼の正体とは!?

 
 
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◇赤後家の殺人◇ -The Red Widow Murders-
カーター・ディクスン 宇野利康 訳
 
 
ひとりで入った者は必ず死ぬ。不気味な伝説の部屋の扉が、六十年ぶりに開かれた。だが、謎を解こうとする者たちを嘲笑うかのように、いままた新たな犠牲者が。しかも、現場は完全な密室。 そして、容疑者たちには完全なアリバイがあったのだ。立ち会ったH・M卿さえも気づかなかったトリックとは? 不可能犯罪の巨匠が残した数多くの作品の中でも、常に上位に数えられる名作。
 
 
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事を始めるのは怪事件だけとは限らない。
 
 
「部屋に人が殺せるものかね?」
友人アンストラザー卿にそう質問されたテアレン博士は奇妙な伝説を残すマントリング卿の屋敷に招かれる。
 
 
マントリング卿の屋敷のある一室は1人で入った者は必ず死ぬという無気味な伝説があったのだ。しかも死因は決まって毒殺。
その部屋はゆえに「赤後家」の部屋と呼ばれ、長らく封印されていたが、このたびマントリング卿が60年ぶりに部屋を開くことになった。
 
 
その「赤後家」の部屋に入る人をトランプで決めたのだが、それは新しい毒殺死体を増やすという最悪の結果に終わってしまった。しかし関係者には全員アリバイが……
 
 
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「赤後家の殺人」です(・∀・)
本書は「魔女の隠れ家」同様、
一族の間に不気味な言い伝えがあるパターンです。
しかも殺害状況が一見、不可能犯罪であるパターンでもあります。
 
 
さて、この話の語り手のテアレン博士とアンストラザー卿。「はて、どこかで聞いたような?」と思いましたが、
この2人、「弓弦城殺人事件」の主要登場人物でもありました。
 
 
しかも意外なところ(笑)でジョン・ゴーントベネットとテアレン博士の繋がりが出てきました。
こうして伏線は張られるのか←絶対違う
 
 
H.M卿はまさかの立会人として物語に登場。その場に居合わせながら事件を防げなかった悔しさもあって事件調査に乗り出します。
 
 
なんてまあ、オカルトおおおお
 
 
言い伝えの発端も怖く、毒殺の真相も怖く、全体の雰囲気が赤と黒で彩られています。
今回の殺人事件はまさかの盲点だらけでした。もっと注意深く読んで、考えれば分かったんでしょーが……
 
 
「赤後家の殺人」でした(・∀・)/
次回はブラウン神父を連続でお送りします(*^o^*)/~