S・S・ヴァン・ダイン No.10◇グレイシー・アレン殺人事件◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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ギャングと罪の溜まり場を死で汚したのは、誰? 暗い灰色の中にシトロンの黄色が映える!

 
 
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◇グレイシー・アレン殺人事件◇ -The Grace Allen Murder Case-
S・S・ヴァン・ダイン 井上勇 訳
 
 
中世の毒の花を連想させる歌姫と脱獄囚の死を賭けた恋。死期の近づいたギャングの首領とファイロ・ヴァンスの禅問答。すべては有限の世界から無限の世界へとうつろい、消え去っていく。作者自身にも迫りつつあった死期を予告するかのような、暗い影の中に、婉然とシトロンの香りを発散させて大活躍を演ずる少女グレイシー・アレン。巻末に名探偵ファイロ・ヴァンス伝を付した。
 
 
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ファイロとマーカムらのところに囚人が1人脱獄して逃げ果せたと連絡が入った。
 
 
その脱獄囚《はげ鷹》が行きそうなところは昔の仲間が営むカフェ・ダムダニエルに違いないーーーファイロらはそのカフェを張り、ファイロはシトロンの香りの女性グレイシー・アレンと出逢う。
 
 
しかし事件は起こった。グレイシー・アレンの兄が死んでいるのが発見されたのだ!
 
 
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結局セイヤーズ女史にお目通りは叶いませんでした(苦笑)またもファイロら一行です。
「グレイシー・アレン殺人事件」です(・∀・)
 
 
本書「グレイシー・アレン殺人事件」はー、
本書はー、本書はーーー………
 
 
なんて説明したらいいんだろう………。
 
 
ギャングが出ると言っても拳銃と拳銃のぶつかり合いはないし、全体的に朧げで「ファイロは何してるの?」って感じです。
直接の戦いが哲学ちっくな禅問答って……ファイロに禅問答させるのに相手はギャングって斬新だなぁ。
 
 
注目すべきはヒロイン、グレイシー・アレン。香水工場で働く、シトロンの香りのお嬢さん。
 
 
なんと言うか……すっごく馬鹿に見えるよ?
話し方といい、行動といい、いい歳としてそれはないんじゃないの?って感じです(*_*)
これは訳し方の問題なんでしょうか……日本語には時代の流行り廃りがありますから……。
 
 
しかもよりによって、それをマジで信じるか!
おかげでファイロは作品中、最大の危機に陥ります。素直に信じすぎるところは爆笑しました(笑)
 
 
そして殺人事件は、みんな詰めが甘い! と叫ぶに尽きます(。-人-。)
 
 
「グレイシー・アレン殺人事件」でした(・∀・)/
次こそセイヤーズ女史とリチャード・ハルに会ってきます(*^o^*)/~