S・S・ヴァン・ダイン No.8◇カシノ殺人事件◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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ただの水を毒薬にしたてたのは、誰? ファイロは不吉なルーレットを止められるのか!?

 
 
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◇カシノ殺人事件◇ -The Casino Murder Case-
S・S・ヴァン・ダイン 井上勇 訳
 
 
毒殺されたはずの被害者の胃から、なぜか毒物が検出されない。そうかと思うと、ただの水を飲んだはずなのに、次々と倒れる人たち……!? H2Oのモチーフを頼りにファイロ・ヴァンスは、D2Oに辿り着いた。重水にははたして毒性があるのか? カシノのルーレットの輪のように旋回を続ける事件は、一発の銃声とともに、ピタリとその回転を止めて、全貌を白日のもとにさらけ出す。
 
 
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きっかけは、手紙。
ある日ファイロ・ヴァンスは奇妙な手紙を受け取った。とある人物の危険を訴え、その人物のプライベートに首を突っ込むものだった。
 
 
その人物はリン・リュウエリン。カシノの常連で新聞をも騒がす有名人。
ファイロは手紙を真面目に受け止め、カシノに行くが、彼らの目の前でリン・リュウエリンが水を飲んだ直後倒れてしまう!
 
 
しかし事態はもっと深刻だった。リンの妻もリンと同じような状況の下で死んだのだ!
 
 
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ヴァン・ダイン祭、第2弾。
カシノじゃなくてカジノでしょ。と突っ込みたいですが、ここは訳者を尊重してカシノで通します。
 
 
カシノという、ラスベガスとかアメリカン・ドリームとか「オーシャンズ11(映画)」とかそんな言葉が思いつきそうなところで起こる事件ですが、
あんまりカシノ出てこないね?
なんか題名に詐欺られた気分です(笑)
 
 
カシノという言葉を前面に出すなら、1つの家族だけで事件が起きるのではなく、
そのカシノで無関係な人物たちが次々と殺される。みたいな話の方が絶対面白かった気が。
家族内での殺人は色々なところでやってるじゃなーい(´□`。) ていうかヴァン・ダインの、家族の登場人物の家族構成と性格ってかなり一緒な感じが。
 
それに対してここに出てくるのは水、水、水!
この話の半分、いえ大部分は水という言葉に支配されています。ファイロも至るところに水が流れている。と言うような発言をしてます。故に躓くわけですが。
 
 
ファイロ、まさかの不法侵入。
前回に引き続き、てんでファイロらしくない一面が。最初のファイロ、どこ行った。
 
 
そしてファイロ、まさかの危険!
ファイロ、今回恐らくシリーズで一番の危険に遭います。
そこはちょっとはらはらしてヴァン・ダインと同じ気持ちになりました。←まさかのヴァン君と意思疎通。
 
 
カシノって言うなら比喩的表現じゃなく、ルーレット出せや(-з-)と思った「カシノ殺人事件」でした(・∀・)/
次回も順調にヴァン・ダインとファイロ祭です(*^o^*)/~←