ハリエット嬢、再登場! 死体第一発見者になったハリエット嬢のため、ピーター卿、馳せ参じる!
◇死体をどうぞ◇ -Have His Carcase-
ドロシー・L・セイヤーズ 浅羽 莢子 訳
探偵作家のハリエットは、波打ち際に聳える岩の上で、喉を掻き切られた男の死体を発見した。 そばには剃刀。見渡す限り、浜には一筋の足跡しか印されてはいない。やがて、満潮に乗って死体は海に消えるが……? さしものピーター卿も途方に暮れる怪事件。本書は、探偵小説としての構成において、シリーズ一、二を争う雄編であり、遊戯精神においても卓越した輝きを誇る大作である。
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「死体をどうぞ」です(・∀・)
一見、「そんなもの、どうぞされても困る!」な題名の本書は、
ハリエット・ヴェイン嬢再登場作品です!
さてさて、どう事件とピーター卿に関わるんでしょうか( ´艸`)??
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「毒を食らわば」以来、作品が売れに売れまくったハリエット嬢は次の作品にとりかかる前に小旅行に行くことを思いつく。
ーーーが、しかし悲しいかな。ハリエット嬢は海で死体を見つけてしまう!
ハリエット嬢は自分なりに調べ、苦労の末警察に通報する。しかし遺体は満潮で海に沈み、死体なしで事件の調査を強いられる。
死体の手に剃刀があったことから自殺と考えられたが、ピーター卿が自殺ではないと言った理由もやはり剃刀だった。
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というわけで、今回もこれ同様、
一つの事件が長い影を引くタイプ。
うーん。一つの事件をここまで引っ張れるのはすごいですね(OvO)
しかし始終同じテンポで話が進んだ前作に対し、今回は暗号が登場したり、驚くべき真実が明かされたり、怒涛の展開です。
前作はいささか長いよ! と飽きる寸前でしたが、本書は楽しく読めました← ただそこまで行き着くのが大変でしたが(苦笑)
もう一つ。
ピーター卿がしつこい(´∀`)
事件現場に颯爽と現れ、事あるごとにハリエット嬢にプロポーズ。断られても断られてもめげない。
しかも容疑者の何人かに嫉妬! ある人は蹴飛される寸前でした。ヤバいヤバい(笑)
がんばれ、ピーター卿! 結婚できるから安心して!←なにがだ。
「死体をどうぞ」でした(・∀・)/
次回はついにトリ! 「スターク・マンローからの手紙」です(*^o^*)/~
追伸。
本書に「小説エマ」の主人公、ウィリアム・ジョーンズと同姓同名の人が出てきたところで、危うくお茶を噴きかけました:*:・( ̄∀ ̄)・:*: