ヤンキー、アーサー王治下の宮廷で大暴れす。
◇アーサー王宮廷のヤンキー◇ -A Connecticut Yankee in King Arthur's Court-
そもそものはじまりは喧嘩っぱやいヤンキーが頭にくらったバールの一撃。世界がパッと暗くなり、再び正気にかえってみると、なんと時は伝説のアーサー王の御世。馬に跨る騎士たちや、すそをひきずる女たちの中で背広姿が目立たぬはずはない。たちまち囚われの身となり、死刑の宣告! しかし彼は進んだ知識を身につけた近代人。突然まよいこんだ中世で科学を駆使し、アーサー王と円卓騎士団をけむにまくヤンキーの活躍やいかに? マーク・トウェインがSF的発想で描くユーモアにみちた異色作。完訳決定版!
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はたまた「モーリス・ルブランはどーした」ってなりそうですが、三連休中にこれも読んだので紹介します(・∀・)/
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バールでくらった一撃はヤンキー、ハンクを6世紀の伝説の王様アーサー王の時代の英国に召還させた。
いきなり槍を突きつけられたハンクはあっという間に捕虜になり、死刑を宣告されるが、従僕のクラレンスを丸め込み、月食を利用して死刑を免れる。
それと同時に宮廷では魔術師として頭角を表し、ある改革を目論むがーーー!?
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「トム・ソーヤーの冒険」、「ハックル=ベリー・フィンの冒険」で有名なマーク・トウェインの作品です(・v・)
衝撃によるタイム・トラベル、歴史改変(歴史の「もし○○が□□だったら~」に応えること)の先駆け的存在になったこの作品。
理知的・人道的な現代人ハンクは、
当時のイングランドに蔓延した貴族制度、教会の腐敗、堕落、欺瞞を批判し、それを打開しようと奮闘します。
著者のマーク・トウェインには、
中世のアーサー王宮廷と当時のアメリカ南部の情勢が重なって見え、それを批判しました。
それは「ヤンキー」という言葉から伺えます。「ヤンキー」とは「アメリカ北部人」という意味なのです。決して「不良」って意味じゃないのだ( ̄ー☆ ←そこ
ゆえに「アーサー王宮廷のヤンキー」は単なる娯楽小説、歴史小説だけではなく、風刺小説の役割も果たしたのです。
タイム・トラベルに遭ってもあまり動じず、むしろこの世界に永住する心構えであるハンクの魔術師の奮闘ぶりが面白いです:*:・( ̄∀ ̄)・:*: 特にめちゃくちゃ語を唱えるところ(´∀`)笑笑
「アーサー王宮廷のヤンキー」でした(^-^)/
さて、次こそモーリス・ルブラン、最終回!!