冒険を信じない男による、父親をめぐる冒険。
モーリス・ルブラン 三輪秀彦訳
人生には冒険など存在しないーーーそれが、孤児にして哲学教授になったバルタザールの持論であり、これまでの毎日だった。だが、自らの父親探しを始めたとたん、様相は一変した。彼が右往左往するほどに混乱の度を増してゆく一大騒動。はたして彼とその哲学の運命やいかに? スラプスティック底抜けに展開する、おかしなおかしなミステリの開幕!
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
「(中略)人生には何も起こりません。人生は様々な現実の連続です。(中略)冒険なんか存在しないのですよ、みなさん。(以下略)」(P.31)
始まりは父親。
孤児から哲学教授になったバルタザールは上の台詞をモットーとし、またそれを体現する人生を送ってきました。
しかし婚約者ヨランド嬢とその父親の意に沿うために父親探しを始めたバルタザールは次々に父親だと名乗る、上は王様、下は殺人鬼の様々な身分の、様々な男たちが現れた!
バルタザールは使用人にして忠実な教え子コロカントと一緒に父親探しに繰り出し、「風変わりな毎日」が始まった!
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
ーーーというのが本書「バルタザールの風変わりな毎日」です(・∀・)
バルタザール君はルパンやドロテ嬢と逆の精神で日々の生活を送ってきた真面目人間です。
そんな冒険など信じない男が「複数の」父親に振り回されたり、死にかけたり、波瀾万丈な冒険をするわけなので愉快っちゃ、愉快ですヘ(゚∀゚*)ノ
果たしてバルタザール君は父親探しを終えた暁に「冒険は存在しない」という自説を覆すのでしょうか……?( ´艸`)
「バルタザールの風変わりな毎日」でした(・∀・)/
次回、モーリス・ルブラン編、いよいよ最終回!!