変わった要求から始まる変わり者による冒険。
◇フランクフルトへの乗客◇ -Passenger to Frankfurt-
アガサ・クリスティー 永井淳訳
パスポートとマントを貸してほしいーー空港で出会った謎の女の申し出は変わり者の外交官スタフォード・ナイを国際的陰謀の渦中へと巻き込んだ。彼を尾け狙う不気味な影、世界各地で頻発する暴動、そしてドイツ山中の巨大な城に棲む謎の老嬢……はたしてナイの運命は? 壮大なスケールで魅せるスパイ・スリラー
解説:森薫
(ハヤカワ文庫より抜粋)
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「統率力は、偉大な創造者であると同時に、悪魔的な力にもなりうる……」
ーーーヤン・スマッソ(序文、P171)
ノン・シリーズを締めくくるこの話はクリスティー80歳にして80冊目の作品です。クリスティー、すごい……(;゜0゜)! なのでかなりの話題を呼んだそうです。
この話は「一言多いんだよアンタ」とたびたび言われる変わり者の外交官、スタフォード・ナイ(愛称スタッフィ)が主人公。女の子じゃない( ̄□ ̄;)!!←そこか。
そんな彼が濃霧のジュネーヴに代わって到着空港になったフランクフルト空港で1人の女に出逢うところから物語はスタートします。
ここからしてスパイ・スリラーの幕開けですね(・∨・)
はたしてパスポートとマントを貸してあげた女と再会したスタフォードに知らされたのは「若きジークフリート」とそれに関連する陰謀だった!
はたしてその陰謀の全容は? そして成り行きからその解明の手伝いを担ったスタフォードの運命は!?
感想☟
「え、……ええーっ!? そんなのありぃ~!?」
まず、この話、
かなり難しかったです。
この話、政治関連の事件の中でもかなり難しく、一度読んだだけでは内容把握できません←威張るな。
この話が書かれた1970年前後は若者の暴動から始まる不安定な世界情勢が蠢いた時勢なのでそれと同じように内容も混沌としていたのかもしれませんが……
まあ、それはいい。それはいい! が!
クライマックスでスタッフィ、どうしたーε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘!!
主人公、スタッフィだよね? スタフォード・ナイ君だよね?? スタッフィ、どこ行った!! スタッフィ、消えないで~(泣)
でも最後はスタッフィ君らしい一言で締めくくっております。電車の中で噴き出しました←怪しい。
さて、この「フランクフルトへの乗客」で「そして誰もいなくなった」以外の作品を読み終えました。
なので8月からはNo.97~No.102のレビューを書く傍らNo.87「ねじれた家」以前の作品のレビューを書いて行こうと思います(・∨・)ノ
それではまた来週♪(*^ ・^)ノ⌒☆